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社員にがん検診呼び掛け 小田原市と生保会社が協定

6/29(木) 20:47配信

カナロコ by 神奈川新聞

 ◆民間のマンパワー借りて健康増進
 市民の健康増進を図ろうと、小田原市が大手生命保険会社とタッグを組む。営業などで各家庭を訪問する生保社員に、受診率がなかなか上がらないがん検診を勧めたり、健康教室への参加を促したりしてもらう。民間のマンパワーを借り、死因で多い「がん」や「脳血管疾患」の早期発見や未然防止に少しでもつなげようとの狙いがある。

 市が27日に協定を結んだのは、住友生命保険湘南支社(平塚市宮の前)。同支社は小田原、藤沢、寒川、茅ケ崎、平塚、大磯、二宮、箱根、真鶴、湯河原の10市町で社員約150人が自社の商品を営業して回っている。

 協定では、社員が小田原市内を個別訪問する際、がん検診の受診の仕方や、自己負担がおおむね3割の費用、検診の日程などが書かれたチラシを配布。医師や栄養士らが適度な運動や食の改善の必要性を教える、市主催の健康教室への参加も促す。8月をめどに始める予定だ。

 市健康づくり課によると、2015年に市民の死因で最も多かったのはがんで、心疾患、脳血管疾患が続いた。特に脳血管疾患で死亡する割合が県内の他自治体に比べて非常に高くなっているという。

 一方で、市内約80の病院で受診できるがん検診の15年度の受診率は、最低がバリウムを使った胃の4%、最高でも肺の28・6%と、国の掲げる目標の50%に遠く及んでいない。協定締結はこうした現状を改善したいとの思惑がある。

 市役所で開かれた締結式で、加藤憲一市長は「健康管理に関する普及・啓発が市民に行き届いておらず、市職員だけでは対応しきれていなかった」とし、「対面での普及・啓発は心強い」と締結を喜んだ。同支社の阿川和信支社長は「市民の健康寿命が少しでも延びるよう、より良い情報を提供したい」と応じた。