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富山の卵 上野でふ化 ライチョウひな続々誕生

6/29(木) 0:32配信

北日本新聞

 環境省は28日、国の特別天然記念物で絶滅危惧種の「ニホンライチョウ」の人工繁殖事業に取り組む上野動物園(東京)といしかわ動物園(石川県)で、計4羽のひながふ化したと発表した。上野動物園でふ化した3羽のうち1羽は富山市ファミリーパークで飼育する雌が産み、上野動物園に移送した卵から誕生した。同事業ではこれまで、同パーク、大町山岳博物館(長野県)がふ化に成功している。

 上野動物園によると、ふ化はいずれも27日。3羽の体重は16~17・9グラムで、性別は分かっていない。

 22日に同パークから同動物園へ卵3個を移送した。この卵からふ化したひなは、立ち上がる姿などから足が弱いとみられている。同動物園の担当者は「ふ化から2週間程度は体調を崩しやすいので、注意したい」としている。

 残る2個は27日、ふ化に近い段階で成長が止まっていることが確認された。同パークの村井仁志動物課長は「繁殖のさまざまな課題が見えてきたということ。原因は、雌の選び方からふ化までを総合的に検討しなければ分からない」とする。

 繁殖に取り組む各施設は、雌の体調やふ卵中の卵の変化などを詳細に記録している。村井課長は「ひなの飼育が軌道に乗った後、情報を持ち寄り、大学の研究者とも議論したい。その上で来年の方針を決め繁殖を繰り返すことで、飼育・繁殖技術を確立していきたい」と話している。

 同動物園の雌が産み、いしかわ動物園に移送した卵からも28日、1羽がふ化した。

 人工繁殖事業は、那須どうぶつ王国(栃木県)を含めた5施設で行われている。各施設間では、収容能力や近親交配の回避を考慮し、卵を移送している。

北日本新聞社

最終更新:6/29(木) 0:32
北日本新聞