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ニホンライチョウひな誕生 いしかわ動物園、県内初のふ化成功

6/29(木) 1:55配信

北國新聞社

 石川県は28日、いしかわ動物園(能美市)で、国の特別天然記念物で絶滅危惧種「ニホンライチョウ」のひな1羽が生まれたと発表した。22日に上野動物園から、いしかわ動物園へ移された受精卵2個のうちの一つで、県内初の人工ふ化が成功した。環境省などの保護増殖事業で、ひなのふ化は4施設目となる。

 ふ化したのは、上野動物園で飼育されている成鳥が6月4日に産卵した受精卵。28日午前10時25分にふ化し、体重は16・6グラム、体長は約7・4センチで、健康状態は良好という。

 いしかわ動物園によると、ひなは卵内の頭の位置が反対の「逆子」だったため、人為的に卵を割るのを手助けする「介助ふ化」を行った。ひなが自力で殻を割ることができない可能性があり、職員がピンセットで殻を慎重に取り除いた。

 ふ化前にひなが卵の殻を内側からつつく「嘴(はし)打ち」は27日午後2時20分ごろに確認していた。残る1個の卵にはまだ嘴打ちはなく、経過を観察している。

 感染病のリスクを抑えるため、獣医師や担当の飼育員ら3人ほどの限られた人員で飼育に当たる。飼育を優先するため、非公開とする。美馬秀夫園長は「無事に生まれてくれて良かった。ふ化後2週間ほどは体調を崩しやすく、慎重に観察したい」と話した。

 性別は、卵の殻の内側に付着した組織からDNAを抽出して判定し、1カ月ほどで結果が出る。

 いしかわ動物園の展示舎「ライチョウの峰」では、ニホンライチョウの飼育開始に伴い、生態や種の保存の意義について説明するパネルが展示された。

 保護増殖事業では、17日に富山市ファミリーパークで2羽、21日に大町山岳博物館(長野県)で2羽、27日に上野動物園で3羽が生まれている。

 谷本正憲知事はひな誕生に関し、「ライチョウを守り育てる国内4カ所目の拠点施設として、種の保存に貢献したい」とコメントを出した。

北國新聞社

最終更新:6/29(木) 1:55
北國新聞社