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タカタ株、破綻で「紙くず」に-3代で築いた創業家資産も吹き飛ぶ

6/29(木) 5:00配信

Bloomberg

エアバッグメーカーのタカタが民事再生手続きに踏み切ったことで同社株は上場廃止となり、価値を失う見込みだ。株主は痛みを受け入れることを迫られるが、最も大きな経済的打撃を受けるのは過半株式を保有する創業家となる。

「全部1円、紙くずですからね」ー。27日に都内で開かれたタカタの定時株主総会に出席した神奈川県川崎市の会社員、朝日健一さん(36)はこうつぶやいた。タカタ株を買ったのは1年ほど前で、世界2位のエアバッグメーカーで大規模リコールの渦中でも営業利益を出し続けている点に注目した。私的整理で債務がカットされれば株価は大幅に上昇すると見込んで勝負に出たという。

タカタは結局、法的整理の道を選び思惑は外れてしまった。損失額は「100万円単位」になる見通しだ。朝日さんは「会社自体は素晴らしいと思うが経営者がいまいちだった」と振り返る。自社に有利な再建策にスポンサー候補や自動車メーカーを「言いくるめられなかったということはそれだけ経営者が弱かったということだ」という。

高田重久会長兼社長が法的整理による再生を決断したタカタは祖父にあたる武三氏が1933年に滋賀県彦根市で創業。2代目の重一郎氏がシートベルトやエアバッグなどの新規事業に参入して業容を拡大した。今も高田家が事実上、株式の半数以上を保有している。時価総額で2000億円以上に達していたこともあり、国内有数の富豪だった一族の資産もほぼすべてが消失する。

上場廃止へ

高田会長は民事再生手続きを申請した26日の会見で「創業家といっても実際には売れないと思っていた株があってそれが資産のほぼ100%」と自らの資産状況について明らかにした。上場したのは2006年だが、「経営の安定性ということでなるべくタッチしないで何かあったときに最終バッファになる」と50%以上の保有率を維持してきたといい、その分のキャピタルゲインを得る機会はなくなった。

高田会長は経営トップとしての報酬のほか、リコール問題が深刻化する以前は一族として年間10億円以上の配当収入があった。タカタの資産を譲渡することで基本合意した米自動車部品メーカーのキー・セイフティー・システムズ(KSS)との最終合意の締結後に辞任する意向を示しており、今後はこれらの収入の道も断たれる。

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最終更新:6/29(木) 15:53
Bloomberg