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働くお父さんはつらいよ-小遣いは減少、子どもはお母さんを尊敬

6/29(木) 5:00配信

Bloomberg

働くお父さんはつらいよ-。女性の社会進出が進む中、お小遣いが減少し、母親の存在感が高まるなど、男性が苦しい立場に立たされている。

新生銀行が26日発表した「サラリーマンのお小遣い調査」によると、2017年の男性会社員の平均の小遣い額は月3万7428円と1979年の調査開始以来、2番目に低い金額となった。また博報堂DYホールディングスの8日発表の「こども20年変化」調査では、父を尊敬する子どもの割合は61.5%と、母を尊敬する割合(68.1%)を97年の調査開始以来、初めて下回った。

社会構造の変化が、お父さんの懐への打撃と子どもの目線の変化という形で表れた。鈍い賃金上昇ペースはデフレ脱却を遅らせているだけでなく、家庭内の父親の影響力低下につながっている。少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少を埋めるため、安倍晋三首相は今後も女性が活躍する機会を増やす方針だ。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは27日の電話取材で「日本人男性にとっては厳しい状況が続いている」と指摘。賃金動向や増税、高齢化など先行きへの懸念から生じる構造的問題で「彼らが解決できるような小さなものではない」と述べた。

労働政策研究・研修機構の発表によると、共働き世帯は16年まで5年連続で過去最高を更新した。一方、専業主婦世帯は4年連続で減少している。総務省が発表した4月の労働力調査によれば、15~64歳の女性の就業率は67%に達する。

博報堂は共働き家庭が増え、お金の使い方などの「家庭内の意思決定について、母親の発言権が強まってきた」と分析。仕事でも活躍し、家でも家事をこなす母親に対し、子どもの尊敬度合いも強まったとみている。博報堂は電子メールで回答した。

かつて称賛された家庭を顧みない働き方も変わり、栄養ドリンクの広告も対応を迫られている。

「24時間戦えますか」のキャッチフレーズで、1989年の流行語大賞の銅賞を受賞した第一三共の栄養ドリンク「リゲイン」。ホームページによると、88年の発売後、バブルの風を受け、「ただモーレツに仕事に打ち込んでいた」ビジネスマンや受験生に受け入れられた。

自分の時間を大切にする人が増えてきた今、その内容もがらりと変わった。2014年にサントリー食品インターナショナルがライセンスを取得し販売した「リゲイン エナジードリンク」のテレビ広告で「24時間戦うのはしんどい」という歌に合わせて流れたナレーションは「3、4時間戦えますか」だった。

Toru Fujioka

最終更新:6/29(木) 5:00
Bloomberg