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世界サイバー攻撃:システム復旧は難航-ウクライナ企業が源との見方

6/29(木) 8:56配信

Bloomberg

27日に発生した大規模サイバー攻撃は28日に入っても収まる兆候は見られず、世界の企業や港湾管理、政府のシステムの被害は拡大している。ネットワーク復旧の取り組みも難航している。

コンテナ海運最大手、デンマークのAPモラー・マースクは被害拡大防止で全事業のシステムを停止し、影響の全体像の把握に努めている。スナック菓子メーカーの米モンデリーズ・インターナショナルも広範な事業分野でITが使用不可能になり、さらなる攻撃に備えて電子メールシステムを停止した。社員は携帯電話、テキストメッセージ、個人電子メールでの対応を強いられている。

フランスの銀行BNPパリバや英広告会社WPP、日用品・医療用品メーカーの独バイヤスドルフも被害への対応に追われている。

APモラー・マースクのコンテナ部門、マースク・ラインのビンセント・クラーク最高営業責任者(CCO)は電話インタビューで、「われわれのポータルサイトは機能停止し、復旧するまでは新たな注文を受けられない」とした上で、「アプリケ-ションを復旧する上で、サイバー攻撃を抑え込み、撃退できるように非常に慎重に行う構えだ。このため現時点では、アクセスを制限している」と説明した。

米シンクタンク、大西洋評議会のサイバー国政イニシアチブのウッズ副代表は、このウイルスの活動を停止させる「キルスイッチ(停止機能)が存在しないため、世界各地で被害は拡大する見通しだ。脆弱(ぜいじゃく)なシステムほど危険にさらされやすい」と分析している。

今回のサイバー攻撃ではアジアでの影響は限定的だ。中国のサイバーセキュリティー会社、奇虎360の主任セキュリティーエンジニア、鄭文彬氏は、同ウイルスが中国国内で広がり始めている初期の兆候はあるが、大規模な攻撃は見つかっていないと述べた。

米マイクロソフトやサイバーセキュリティーを専門とするアナリスト、そしてウクライナ警察当局は、今回のサイバー攻撃の元をたどるとウクライナの会計ソフトメーカー「M・E・ドク」に行き着くという見解で一致している。マイクロソフトは、一部の感染がM・E・ドクのソフトウエア更新によって始まった証拠を得たと表明した。

原題:Cyberattack Continues to Clog Port Systems, Major Networks (1)(抜粋)Microsoft, Analysts See Hack Origin at Ukrainian Software Firm (抜粋)

Giles Turner, Anurag Kotoky, Christian Wienberg

最終更新:6/29(木) 8:56
Bloomberg