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富士市、OpenStackを活用した統合型プライベートクラウド基盤でBCPを強化

6/30(金) 15:00配信

ITmedia エンタープライズ

 静岡県富士市は、NECの統合型プライベートクラウド基盤「Cloud Platform for IaaS」を導入し、IaaS基盤をオンプレミス環境に構築した。災害時の業務継続と効率的な行政運営体制の実現に向けた環境を整備するのが狙いという。

 同市はこれまで、外部のデータセンターに基幹システムを置き、シンクライアント環境で業務を行ってきたが、災害発生時に回線の切断などが発生した場合に、住民情報にアクセスできなくなるリスクを抱えていた。東海地震や南海トラフ地震も想定したBCPの推進や、行政運用体制の強化が求められていることもあり、データや業務システムのバックアップ基盤の見直しが求められていた。

 また、制度改正に合わせたシステム改変などでハードウェアリソースの追加や新たなシステムの構築が必要になった際、これまでは既存サーバの余剰リソースから仮想マシンを切り出して対応していたため、全体像の把握が困難で、効率的な業務推進の障害となりつつあった。

 今回導入したCloud Platform for IaaSは、拡張性に優れたオープンソースのクラウド基盤ソフト「Red Hat OpenStack Platform」と、OpenStackと親和性が高いSDS「Red Hat Ceph Storage」を搭載することで、ネットワーク機器やサーバ、ストレージなどを統合したプライベートクラウド基盤を提供する。

 増設や拡張が容易で、増強する際にも稼働中の仮想マシンを停止することなく、サーバ機器(ノード)を追加して仮想環境のスケールアウトが可能になる。

 また、基盤上で複数稼働しているシステムやネットワークに対する端末からのアクセス可否状況などを、一覧表示できるダッシュボードを装備。柔軟なリソース再配分が可能で、災害発生時にも被災状況や負荷状況に合わせた業務継続を実現するという。あらかじめ必要な要件で設計、検証し、初期構築を行ったうえで提供されるレディメイド型製品を導入したことで、機器の納入から初期セットアップまで約1週間で完了した。

 IaaS基盤を市庁舎内のプライベートクラウド環境に構築したことで、災害発生時にも柔軟かつ迅速な対応がとれるバックアップ基盤を構築するとともに、リソースの一元管理や柔軟なIT運用が可能になり、効率的な行政運営や行政サービスの拡充に向けた体制を実現したとしている。