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docomo withの反響から、AIの取り組み、5Gの料金まで――ドコモ吉澤和弘社長に聞く

6/30(金) 20:50配信

ITmedia Mobile

 NTTドコモの吉澤和弘氏が社長に就任して1年が経過した。この1年、総務省のタスクフォースを契機にした端末購入補助ルールの変更があり、サブブランドを中心としたMVNO(格安SIM)も勢力を拡大しており、携帯キャリアを取り巻く環境は変わりつつある。月額1780円の「シンプルプラン」や、毎月1500円を割り引く「docomo with」の提供を開始したのは、こうした市場の変化とも関連している。

【ドコモの最新フィーチャーフォン】

 社長就任から1年のモバイル業界を、吉澤氏はどう見ているのか。またドコモとしてどのような姿勢で取り組んでいくのか。ITmedia Mobileでは吉澤氏に単独インタビューする機会を得たので、さまざまなテーマでお話を聞いた。

●「arrows Be」と「Galaxy Feel」で12万台ほど売れている

―― 吉澤さんが社長に就任されてからちょうど1年がたちましたが、この1年を振り返って、どう評価しますか。

吉澤氏 タスクフォースがあり、MVNOやサブブランドが台頭してきましたが、われわれとしてやるべきことはできたかなと。それらの影響をゼロにすることはできませんが、お客さまに還元し、スマートライフ領域などで付加価値をつけながら成長していかなければなりません。利益の回復は、(前社長の)加藤から引き継いだ命題なので、どうにか達成できたのかなと。次の成長に向けての礎を築けたと思います。

―― 足元を見ますと、2017年夏商戦が始まり、新料金プランの「docomo with」も話題を集めました。端末も「Galaxy S8/S8+」や「Xperia XZ Premium」などが、販売ランキングを見ても好調に売れています。そのあたりの手応えはいかがでしょうか。

吉澤氏 2017年度も、スマートフォンの販売は好調です。当然、取り換え(機種変更)もありますし、フィーチャーフォンからスマートフォンへの取り換えも増えています。XperiaやGalaxyもそうですし、docomo withに対応した「arrows Be」と「Galaxy Feel」の2機種で12万台ほど売れています。

―― arrows BeとGalaxy Feelはどちらが売れていますか?

吉澤氏 arrows Beが6月1日、Galaxy Feelが15日発売なので、今はarrowsの方が(台数は)上ですが、1日あたりで見ると、Galaxy Feelの方が少し多いですね。

―― Xperia XZ PremiumやGalaxy S8/S8+と比べても、docomo withの2機種は売れているのでしょうか。

吉澤氏 いや、そこまでは行っていないです。Xperiaや「iPhone 7」の人気は高いですから。

―― docomo withの反響が大きかったのが、夏モデルの1つの特徴だったと。

吉澤氏 だいたい、思ったぐらいかなと。購入補助(月々サポート)はないにしても、2万円台半ば~3万円台半ばぐらいでお買い求めいただけ、毎月1500円料金が下がりますので。これがかなり効いていますね。一番多いのは、フィーチャーフォンからスマートフォンに替える方です。そこはわれわれの狙いでもあったんですけどね。

―― docomo withの狙いで一番大きいのは、長く使う人にも割引を続けることだと思いますが、同時に、フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行にも貢献できたと。

吉澤氏 そうです。フィーチャーフォンを長く使っていて、本当はスマートフォンに替えたいけど、なかなか……。あるいは外に出るか(他社に乗り換えるか)、というときに、docomo withを出せた。端末購入補助(月々サポート)だと、2年後は例えば1000円ポンと上がったりしますから。

―― 一方で、5月には「シンプルプラン」の提供も開始しました。家族で使う(シェアパック向け)という前提はありますが、これもフィーチャーフォンからの乗り換えを意識した施策なのでしょうか。

吉澤氏 そうですね。シンプルプランは、ドコモで通話をあまりされない方が変更することもありますし、外(他社)から入ってくる方もいらっしゃいます。

●ミッドレンジ端末は3万円台半ばが上限

―― 2016年冬は、「端末購入サポート」付きで648円(税込)で購入できる「MONO」が話題を集めましたが、こちらの売れ行きはいかがですか。

吉澤氏 MONOはまだ販売していますが、数を限定した部分もあります。それでも20万台ほど売れました。20万台にはちょっと届いていませんが、だいたいそれぐらいです。MONOについては、今と同じように(端末購入サポートを付けて)売るのか、docomo withと同じようにするのか、次の機種(MONO)を出すかどうかは、検討しています。

 docomo withの対象端末も、今の2機種に限るつもりはありません。拡大していきたいと思っています。

―― 一方で、iPhoneのような高額な端末をdocomo withの対象にすると、総務省の端末購入補助のガイドラインに抵触するのでは、という懸念もあります。

吉澤氏 docomo withでは端末購入補助は無しと考えています。1500円を割り引くと、2年間で3万6000円ですから、iPhoneやXperiaなどの高額なフラグシップモデルだと、今の仕組み(月々サポート)の方が有利なわけですよね。1つの機種に対して、docomo withと端末購入補助の両方が存在すると、どちらが有利なのかをお客さんが判断しないといけませんし、窓口でも案内しないといけないので、基本的には(月々サポートかdocomo withか)どちらかのプランにしようと思っています。

―― docomo withの対象端末を、3~4万円台のミッドレンジに限定するというわけではないと。

吉澤氏 わけではないのですが、お客さまの反応を見ながらです。基本的にはミッドレンジですね。でないと、お客さんとしてのメリットがあまりありませんから。高額な端末を購入補助なしで買って、1500円の割引でいいという人がどれだけいるか……。

 お客さまから、「iPhoneを9万円で買ってもいいから、docomo withを選びたい」というご要望が多ければ考えますが、今のところあまり聞かないですね。

―― iPhoneのユーザーは新機種が出るたびに、あるいは2年で買い替える人が多そうですからね。5sやSEのサイズがいいという理由で長期間使っている人もいますが……。

吉澤氏 iPhoneにこだわらなければ、例えばGalaxy Feelは5sとサイズ感が似ています。

―― arrows BeもGalaxy Feelも、docomo withは抜きにして、端末代そのものが安い気がするのですが、そこはドコモさんが頑張ったのでしょうか(arrows Beは2万8512円、Galaxy Feelは3万6288円※税込)。

吉澤氏 おっしゃる通り。ベンダーさんとはかなり調整をしました。

―― ドコモさんが端末代を余分に負担しているわけでは……。

吉澤氏 それはやっていません。仕入れ価格に一定の利益を乗せた上で価格を出していますので。

―― MONOにも適用された端末購入サポートとdocomo withが共存する可能性もあるのでしょうか?

吉澤氏 う~ん、そこはどうするかですね。今回は共存させなかったです。MONOの後継機種が出たとして、今の考えでは、どちらかにしようと思っています。docomo withが好評であれば、そちらに寄せることもあり得るかなと。

―― ハイエンド一辺倒ではなく、MONOやarrows BEのようなミッドレンジの比率は今後さらに増えていくのでしょうか。

吉澤氏 もともとわれわれは、全てハイエンドをやっているわけではなく、ミッドレンジもやっていました。それでも以前は4万円を超えるような機種もありました。今回のdocomo with対象機種のように、売値としては3万円台半ばぐらい。これがマックスかなと。

●フィーチャーフォンは年に1回のペースで投入

―― docomo withでフィーチャーフォンへの移行も進んだというお話がありましたけど、まだまだ根強いニーズが残っています。夏モデルにはフィーチャーフォンがありませんでしたが、今後のフィーチャーフォンの扱いについて教えてください。

吉澤氏 今はAndroidフィーチャーフォンというか、4G対応の機種を出していますけど、基本的には根強い人気があるので、今後も新しい機種は出していきたいと思っています。ただ、インターバル(発売の間隔)が短いということにはならない。少なくとも半期ごとに出すことにはならないでしょうね。

―― スマートフォンについては、SIMフリー市場でHuaweiやASUSがシェアを伸ばしていますが、このあたりの端末を採用する可能性はありますか。

吉澤氏 私どもも提案はいつも受けています。お客さんからの要望が合致すれば、採用することになると思いますし、あとは値段の問題もあります。Huaweiさんとはdtabやキッズケータイを開発していますが、スマートフォンになると、私どもの要望に必ずしも応えられていないところがあります。

―― やはりおサイフケータイや防水仕様は取り込まないと……。

吉澤氏 それは絶対的に必要ですね。

―― 総務省のタスクフォースで実質0円が禁止になってから、他社が端末の販売台数を減らしている中で、ドコモさんはむしろ増えています。これはなせでしょう?

吉澤氏 新規よりも機種変更がかなり多いですね。2~3年前の機種でもいいものはありますけど、今のスマホの仕上がりもよくなってきています。スマホだと、取り換えの間隔が短くなってきている兆しはあります。フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行も促進していて、「はじめてスマホ割」や「シニアはじめてスマホ割」のようなキャンペーンもやっています。

 ただ、タスクフォースの影響は当然ありましたけどね。2016年2月は、駆け込みでドーンと(端末の購入が)あって、第1四半期は落ちて、第2四半期は盛り返しましたけど。

―― 一方、総務省の新しいガイドラインでは、2017年6月1日以降に発売される端末の実質価格は、2年前の同型機種の下取り価格以上になるよう定められました。この影響で、下取り価格や端末の実質価格が変わることはあり得るのでしょうか。

吉澤氏 それをもとに、下取り価格をわれわれがコントロールするつもりはないです。中古の市場もあるわけですから。どれぐらいで扱われているのかも含めて、考えていきます。まだ分かりませんが、9月に……(新しいiPhoneが)出たとして、6sの価格が1つの基準になりますよね。そこはしっかりと(ルールを)守ろうと思っています。

●MVNOよりもセカンドブランドを注視

―― この1~2年でMVNOが成長し、auは「UQ mobile」、ソフトバンクは「Y!mobile」をサブブランドに掲げて格安志向のユーザーを取り込んでいますが、ドコモとしてどう対抗していこうと考えていますか。

吉澤氏 実は、ドコモからMVNOへのポートアウトは、ここ1年でほとんど変動はありません。ただ、(2016年度の)2四半期と3四半期にY!mobileへのポートアウトが少し増えました。UQ mobileさんにも、出てはいますけど、絶対数はY!mobileに比べると少ない。ですので、長く使っている人がお得になるということで、今回のdocomo withなどで、どういうふうに成果が出るのかは見ています。

―― docomo withは、MVNO対策を見越した施策でもあったと。

吉澤氏 MVNOというよりはセカンドブランドですね。はっきり言って、MVNOに出ていく人を止めることは考えても仕方がないと思っています。社内でもよく言っているんですけど、アフターフォローをしっかりやりましょうと。それが横軸にあって、料金もそれになりに高いと。

 MVNOだとフォローがあまりないですし、コールセンターに電話してもなかなかつながらないと言われています。それで料金は安い。そういうものを求める方を追うつもりはありません。セカンドブランドは、その(キャリアとMVNOの)ちょうど間ぐらいに位置付けられるので、そこに対しては、ドコモの中でとどまってもらう施策ができるのかなと。ですので、セカンドブランドをやるつもりはありません。

―― グループ会社のNTTコミュニケーションズもMVNOをやっていますが、他のMVNOと同じくフラットに対応していくと。

吉澤氏 フラットです。IIJさんも楽天さんも同じです。僕らはMVNOユーザーをお客さんだと思っています。ドコモから出ていっても、ドコモの回線を使っているわけですから。あと、auやソフトバンクさんからも(ドコモ系の)MVNOに来るわけですから。例えばドコモのARPUが4000円で、MVNOでのARPUが1000円だとしたら、ドコモ、au、ソフトバンクからMVNOに来たらARPUが3000円になりますから。

 またMVNOは、新規での加入もあります。例えば法人が自分のソリューションと一緒に売り込みたい、遠隔で医療機器を監視するなど。そういったものが2~3万台といっぺんに出てくれば、新規でMVNOの接続料として入ってくるので、MVNOとも連携します。

―― とはいえ、例えばシンプルプランは、格安SIMへの対抗という狙いもあるように見えるのですが。

吉澤氏 「MVNO対抗」という言い方はしていません。シンプルプランは、通話が少ない人向けですからね。そういった意味では、データ通信も使ったり使わなかったりすることもあるので、グループで使うシェアとうまく組み合わせてお得に使ってほしいですね。

―― 一方で、単身のユーザーだとシンプルプランは利用できません。

吉澤氏 そうですね。そこはご要望をいろいろといただいています。どういう形がいいかは、今考えています。家族を重視するスタンスは変わりませんが、例えば、もっと発展させたときに、三親等や二親等の家族だけではなくて、何かのグループで組むことは、アイデアとして考えられます。

―― 友達や恋人同士で、というのも考えられますね。昔、ボーダフォンで「LOVE定額」という通話し放題のサービスがありました。

吉澤氏 あった、あった。ありましたね(笑)。

●コールセンターへのAI導入も検討

―― 28日に総務省から、店頭での説明が不十分だとして、指導措置が入りました。この件についてはどのように受け止めていますか。

吉澤氏 真摯(しんし)に受け止めています。(8日以内に無料で契約解除できる確認措置について)説明ができていなかったのが7~8割と聞いてショックを受けました。契約に至っても、エリアの関係や、完全に説明しきれていないことがあるので、その場合は8日以内に申し出てくださいと。契約の最後というよりは最初に言う、あるいは紙でお渡しする、映像で簡単に分かるようにするなどですね。

 あとは、申し出があって解約の処理をするときに、端末を返されるわけですが、当然、新品としては使えなくなります。正直に申し上げると、返品コストをこれまでは代理店さんに負担いただいていましたけど、今後はドコモが全て負担をして、引き取ることにします。

―― キャリアには説明責任があるとはいえ、全ユーザーに全てを話すのは難しいですよね。

吉澤氏 それは無理です。書面にあることを全部説明できませんから、大切なところにマーカーを引いたりしていますけど、リテラシーの問題もあると思うんですよね。分かっている方に全て説明する必要はないと思うので。

―― 説明不要の専用レーンがあってもいいかもしれません。

吉澤氏 そうですね。自分で処理ができる簡易な端末を、今後ショップに置こうと思っています。あとはネット(オンラインストア)です。オンライン比率も高めようと思っているのですが、なかなか……。

―― オンラインストアとリアル店舗の比率はどれぐらいですか。

吉澤氏 目標はある程度作っているのですが、まだ低いですね。端末や付属品の購入比率は高いのですが。コールセンター(の応対時間)も長くかかるので、チャットセンターを付けています。コールセンターにAIを採用することも考えています。

―― AIを使ったBOTのようなものですか? LINEモバイルでも導入していますが。

吉澤氏 おっしゃる通りです。ちなみに「あんしん遠隔サポート」ではLINEでのサポートを提供しています。北海道にチャットセンター(あんしん遠隔サポートLINE受付センター)を構えていますので、チャットでのサポートも拡充していきます。LINEだと、1人(のオペレーター)が数人に対応できますからね。

●スピーカーデバイスには固執しない

―― 今、お話が出たAIについては、「AIエージェントAPI」も開放し、「ペトコ」のようなホームデバイスも出しました。この分野にはどう取り組んでいきますか。

吉澤氏 ペトコはデバイスが注目されていますけど、AIエージェントではデバイスの接続とサービス、銀行やタクシーなどでトランザクションが発生するものが必要になります。そういったところと、いかに多く連携できるかだと思います。AIエージェントの「オープンパートナーイニシアチブ」という構想で、2018年度早期までに(APIの)開発を終わらせます。

 マイクデバイスやスピーカーのあるデバイスに、ドコモとして固執するつもりはありません。ペトコや「オハナス」でもいいので、いろいろな方が出していただければ。スマートフォンやタブレットに話しかければ、全て答えが返ってくるというものや、それに対する補助的なものは考えるかもしれませんが。立派なデバイスをぽーんと出すことは考えていません。

 当然、「しゃべってコンシェル」で培ってきたノウハウや基盤も使います。一方で、dマーケットでもトランザクションが発生しているのですが、実はシステムの基盤が違います。そういったものとの統合も含めて、システムを開発しています。

―― 例えばオススメのコンテンツを提案してくれることも……。

吉澤氏 そういったものも出てくるでしょうね。今も「メッセージR」を出していますが、こうした部分的にやっているものを、統合しないといけないと思っています。

―― AIのデータやノウハウは、Apple、Google、LINEなども蓄えていますが、ドコモがAIに関わる強みはどこにあるのでしょうか。

吉澤氏 今言ったようなdマーケットのコンテンツ、あるいは企業とのつながり、dポイント、課金できるプラットフォーム、そういったものがエージェントの中でできます。

 例えば、取引が発生するようなものですね。「○○を取り寄せて」と言えば、携帯料金と一緒に支払える。あとは位置情報を持っていることも重要です。「タクシーを呼んで」と言うと、東京にいると東京無線につながるとか。宅配が14時に来るけど、14時に帰宅できないときに「宅配に間に合いませんから時間を遅らせましょう」と言ってくれるとか。そういうことができるわけです。やはり、家の中だけでなく、外でできないと意味がないですから。

―― AIといえばIoTとも関連します。KDDIが個人向けIoTサービス「au HOME」を提供しますが、ドコモとしてこの分野にはどう取り組んでいきますか。

吉澤氏 家庭内という意味で、見守りは「dリビング」をやっていて、家電連携はまだできていませんが、標準化が重要です。独自にやって、いちいち冷蔵庫や洗濯機にセンサーを付けるのは大変ですよね。標準化に向けて、われわれももっと働きかけをしていきたいですし、IoTについては、いろいろと考えています。

●5Gでも通信料金は変わらない

―― 5Gの進ちょくについても教えてください。

吉澤氏 3GPPで標準化が進められていて、2017年度末までにはリリース15に仕上げることが前倒しで決まったので、それと並行して、2017年度から基地局の開発をスタートします。開発投資も2017年度から出ます。2017~2019年で開発をして、設備投資は2019年から。周波数も並行して決まればアンテナも作れます。ある程度できたところから、プレでサービスを提供できると思います。実際のサービス提供開始は2020年のオリンピック前を目指しています。

―― 5Gの設備投資はけっこうな額になるのでしょうか。

吉澤氏 設備投資は、LTEと比べると少なくなります。既存の設備が使えるのと、周波数が高いので数をたくさん打たないといけませんが、全てではないので。基地局も1つずつは小さく、そこの置き時計の一回り大きいぐらいのサイズに無線機やアンテナが入ります。ビットが10倍になるのなら、装置価格は10分の1にします。そうじゃないと、(データ通信が)高い料金になってしまいますから。

―― 料金に関連して、速度がGbps単位になって大量のデータをやりとりすると、月間のデータ制限があっという間に来てしまいますよね。5Gの料金プランはどうなるのでしょうか。

吉澤氏 データ量が5倍、6倍になるのなら、ビット単価を5分の1、6分の1にします。ですから、今と(料金は)変わらないぐらい。それは可能だと思います。データ量が2倍になったからといって料金を2倍にするわけにはいかないですからね。

―― ビット単価はどのようにして下げるのですか。

吉澤氏 帯域あたりのデータ量が上がっても、装置価格は変わらないためです。例えば、データ量が2倍になっても装置価格が変わらなければ、ビットあたりの単価は2分の1になります。

―― 新しく5G用の基地局を打ったとしても、装置の価格は変わらない。

吉澤氏 変わらないですね。3Gや4Gの最初の頃に投資額が上がったのは、基盤を作らないといけなかったからです。例えば、鉄塔を建てるとか。これだけで1億円ぐらいかかりますが、5Gでは、既存の鉄塔に新しいアンテナを設置すればいいので。今後(新しく基地局を)置いていくのは、街灯、ビルの壁などですね。

―― 最後に、ドコモの強みについて、メッセージをお願いします。

吉澤氏 ドコモの強みと、パートナーの強みを、しっかりと連携させて、さらに価値を上げる。われわれは「+d」と呼んでいますが、こうした取り組みを加速できる基盤を持っていることです。

最終更新:6/30(金) 20:50
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