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大船渡東に異色のアンダースロー…佐藤、パティシエ目指す“うまい投球術”

7/1(土) 8:05配信

スポーツ報知

 今春の岩手県大会で3位となり、春秋通じて初めて東北大会に出場した大船渡東に、“異色”のアンダースローがいる。控え投手の佐藤飛勇(ひゆう)投手(3年)だ。県大会で花巻東打線を封じ込んだ技巧派は、パティシエになって父の跡を継ぐことが夢。慣れない実習などに悪戦苦闘する日々だが、今は甲子園出場というもう一つの夢に全力投球している。

 大きな夢を2つ、胸に抱きながら、大船渡東・佐藤飛は最後の夏へ気持ちを高めている。「残り少ないけど、しっかり調整していきたい」と語った佐藤飛。右下手から繰り出す直球は120キロ台だが、105キロ前後のカーブなど緩急を駆使した投球で、東北大会出場を決めた今春の県大会3位決定戦・花巻東戦で快投を見せた。

 2―4の5回から登板すると、緩い球を効果的に使い5回を2安打無失点。6―4の逆転勝利を呼び込んだ。「球が遅いぶん、(飛距離は)飛ばないのは優位な点」と佐藤飛。球を巧みに操る指先は、学校では包丁なども器用に扱うのだ。

 父親の背中を見て将来を決めた。実家は大船渡市内で洋菓子店を営んでおり、高校進学を決める際に父・充弘さん(49)が黙々とケーキを作る姿に、佐藤飛は「格好いいなと思った」。パティシエになり父の跡を継ぎたいと考え、大船渡東にある食物文化科に進んだ。

 課題研究で洋菓子を選び、父に教わったシフォンケーキを作ったが、「同じように作ったのに膨らみが違った」(佐藤飛)と父のすごさを実感。東日本大震災では内陸にある自宅は無事だったが、津波で店舗は全壊。だが支援を受け、以前より海沿いから離れた場所で約半年後に再建したという。「一番人気はシュークリーム。でも自分はクリームブリュレが好きです」と佐藤飛は笑顔で“PR”だ。

 将来の夢へ一歩ずつ進んでいる佐藤飛だが、今は野球に集中している。東北大会は1回戦・東日本国際大昌平戦に登板も、3回2/3を投げて4安打2失点でチームも敗退。「少しでも高めに浮くと打たれる」と感じた佐藤飛は、投球練習でも今まで以上に低めの制球を意識してきた。甲子園への道のりは甘くないが、チーム一丸となって向かっていく。(有吉 広紀)

最終更新:7/1(土) 8:05
スポーツ報知

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