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イーロン・マスク氏、100万人の火星移住計画の最新情報を発表

6/30(金) 7:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

2016年9月、イーロン・マスク氏は、メキシコのグアダラハラでスペースX(Space X)の火星移住計画を発表した。

【画像】イーロン・マスク氏は、スペースXによる火星移住計画を構想している。

マスク氏のプレゼンテーションは2つの理由で大胆なものだった。第1に、計画そのものが野心的だった。同氏は、いわば地球の「バックアップドライブ」として、火星に1人当たり10~20万ドル(約1100~2200万円)で100万人を送り込もうとしている。第2に、同氏がこのプレゼンテーションを行ったのは、スペースXのロケットが発射台で爆発した数週間後だった。

マスク氏は最近、新しい論文を執筆し、その中で自身の火星移住計画の最新バージョンについて説明した。

学術誌「New Space」の6月号に掲載されたこの論文は、2016年9月に行われた講演内容を要約したもののようだ。

※講演内容の書き起こしとスライドはここから閲覧できる(英語)。

論文の中でマスク氏は、ロケットを再利用することで宇宙飛行のコストを大幅に削減すると述べている。また、構想中の巨大宇宙船の初期デザインについても触れている。

論文では新しい詳細情報は、さほど明らかにされなかったが、マスク氏が6月16日にツイートした内容によると、同氏の火星移住計画の最新バージョンが「近日公表される予定」で、そこでは初期バージョンで「最も根本的な問題」と呼んだ課題に取り組んでいるという。すなわち「巨大ロケットの開発・運用コストをどう賄うか」という問題だ。

意外なことではない。同氏の最初のプレゼンテーション以来、いくつか重要な出来事があったからだ。

一例を挙げると、マスク氏は2016年10月、インターネット掲示板「Reddit」の投稿者からの質問を受けて、火星計画についてより詳しく説明した。同氏は、火星に移住するための4つのステップをまとめ、火星で燃料と空気を生み出す方法を説明し、宇宙船の名前を明らかにした。宇宙船は『銀河ヒッチハイク・ガイド』(原題『The Hitchhiker's Guide to the Galaxy』)に登場する宇宙船にちなんで、「Heart of Gold」と名付けられた。

またマスク氏は、宇宙船に巨大な燃料タンクが搭載されることも明らかにした。巨大タンクはカーボンファイバー製で、2016年11月に行われた高圧力テストに合格したと同氏は述べた。

さらに、フロリダ州ケープ・カナベラルの発射台上で爆発した「Falcon 9 ロケット」の調査は、2017年1月に終了。同月、スペースXはロケット打ち上げを再開した。

スペースXは、一度打ち上げたロケットブースターの再打ち上げと再着陸にも成功しており、同社が10億ドルを投資したロケットの再利用技術によりコストを削減できる可能性を示した。

同社は採用にも力を入れている。2017年3月には473のポジションの求人を出しており、記事執筆時点では487のポジションで応募を受け付けている。その多くが、火星探査プロジェクトに関連している。

また、同社最大のロケット「Falcon Heavy(ファルコン・ヘビー)」の打ち上げも準備中だ。6月8日のツイートで同氏は、9月には打ち上げる予定だと語った。

全てが計画通りに進めば、Falcon Heavyは、2018年に民間人2人を月周回旅行に送り出す予定だ。

source:Getty Images/Shutterstock/NASA、Elon Musk/SpaceX

[原文:Elon Musk has published an outline of his audacious plan to colonize Mars with 1 million people]

(翻訳:Satoru Sasozaki)