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旧大原家住宅が一般公開へ 岡山・倉敷、来年3月末までに

6/30(金) 8:10配信

山陽新聞デジタル

 岡山県倉敷市美観地区の入り口にある大原家本邸(国重要文化財、旧大原家住宅)が、来年3月末までに一般公開される見通しとなった。中心市街地活性化事業の一環として蔵を改装し、倉敷の文化や町家生活を学ぶ場とする計画が、経済産業省の2017年度補助事業に採択された。同市が29日発表した。邸内はイベントで一時的に開放されたことはあるが、継続的に公開されるのは初めて。

 実業家・大原孫三郎氏(1880~1943年)と總一郎氏(09~68年)父子を顕彰する公益財団法人・有隣会が主体となって事業を進める。詳細は有隣会が7月下旬に明らかにする予定。

 旧大原家住宅は1795(寛政7)年に主屋を着工し、大正期にかけて座敷や蔵を増築した。敷地は約2200平方メートル。白壁や格子を備えた倉敷の代表的町家で、1971年に主屋など10棟が国重文に指定された。大原家は江戸期に豪商として台頭し、孫三郎氏や總一郎氏らを輩出。現在も本邸として受け継がれている。

 倉敷市によると、倉敷の町並みの貴重さを伝え、中心市街地の集客拠点として活用することを目的に、国重文のため文化庁と協議しながら有隣会が事業を進める。構想では、来訪者が邸内のうち東側の土間や北側に立ち並ぶ蔵の前の石畳を通れるようにし、大原家ゆかりの品や美観地区の歴史が分かる資料などを展示する。ものづくり体験コーナーなども設ける。

 總一郎氏の孫で大原美術館理事長の大原あかねさん(49)は「資産を地域のために活用してきた大原家の先祖らも理解してくれるはず。建物が、少しでも倉敷市中心部の活性化に役立つのならうれしい」と話している。