ここから本文です

コンフェデで健闘した豪州…東アジア勢は再び巻き返すことができるのか

6/30(金) 17:04配信

GOAL

今年の12月8日から16日にかけて日本で男女同時開催されるEAFF E-1フットボールチャンピオンシップ2017(EAFF東アジアカップから改名。今大会から大会名が男女で統一)の決勝ラウンド。男子は開催国の日本を始め、韓国、中国という東アジアサッカー連盟(EAFF)の上位3カ国がストレートで参加し、そこに予選第2ラウンドを勝ち上がった朝鮮民主主義人民共和国を加えた4カ国で戦われる。

中国の武漢で行われた2年前の前回大会と同じ顔ぶれであり、東アジアのサッカーを牽引してきた4カ国だが、AFC主催のアジアカップ2015では韓国が決勝に進出したものの、開催国のオーストラリアに敗退。東アジア勢は、現在ロシアで行われているFIFAコンフェデレーションズカップの出場権を逃してしまった。

前回のFIFAワールドカップ優勝国と各大陸選手権の王者を集め、来年開催されるロシアW杯のプレ大会に位置づけられるコンフェデ杯では非常に強度の高い試合が繰り広げられている。アジア王者のオーストラリアはドイツ、カメルーン、チリと戦って2分け1敗と準決勝進出はならなかったが、世界の強豪相手に健闘を見せて大会を終えた。

そのオーストラリアは2013年にゲストとして東アジア杯に参戦したが、EAFFの加盟国ではない。その意味でも日本、韓国、中国、朝鮮民主主義人民共和国の4カ国が東アジアの中心として、危機感を持って成長を目指すことが重要だろう。では、この4カ国の現状はどのようなものになっているのだろうか。

日本は2015年のアジア杯で準々決勝敗退後、2014年のブラジルW杯でアルジェリア代表をベスト16に導いたヴァイッド・ハリルホジッチ監督を招聘。縦にスピーディーな攻撃スタイルと“デュエル”(一対一の強さ)を意識した高い位置からのディフェンスを掲げつつ、対戦相手に応じた柔軟な戦い方も取り入れている。ただ、アジアの戦いに苦しむ中で、指揮官の戦い方が日本代表の選手たちに今のところうまく噛み合っているとは言いがたい。最終予選B組では勝ち点17で首位に立つものの、8月31日にホームで行われるオーストラリア戦か9月5日にアウェーのジッダで行われるサウジアラビア戦のどちらかに勝利することが自力でW杯出場を決めるための条件となっている。サウジアラビア戦は40度近い気温が予想される。6月に中立地イランで行われ、死力を尽くして1-1で引き分けたイラク戦以上に厳しい戦いが予想される。世界を経験したオーストラリアが強敵であることは言うまでもないが、できればホームの一戦に勝利し、サウジアラビア戦を世界に向けた第一歩としたいところだ。

前回のアジア杯で準優勝を収め、2年前の東アジア杯を制した韓国は、ドイツ人監督のウリ・シュティーリケの下で若手が成長して順調なチーム強化をうかがわせていた。だが、9大会連続のW杯出場を目指すアジア最終予選で大苦戦を強いられ、6月13日のカタール戦に敗れたことでシュティーリケ監督が解任。後任監督はまだ発表されていない。A組では一足早くロシア行きを決めたイランに続いて2位につけるが、残る2試合は過去の戦績で大きく負け越しているイランとのホームゲーム、さらに2位を争うライバルのウズベキスタンとアウェイゲームが待ち構える。最終予選でのW杯出場権獲得は予断を許さない状況だ。仮に同組3位で終えた場合は、B組3位とホーム&アウェイでプレーオフに臨み、そこで勝利しても北中米カリブ海(CONCACAF)4位との大陸間プレーオフでロシア行きを懸けることになる。

アジア最終予選で韓国と同じA組に入った中国は、ここまで1勝3分4敗の最下位で予選敗退が確定。2016年10月にウズベキスタンに敗れて1分け3敗となった時点でガオ・ホンボ監督が解任され、2006年に母国をW杯優勝に導いたイタリアの名将マルチェロ・リッピが指揮官に就任した。同国の広州恒大でAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝も経験しているリッピ氏は、その後の予選で1勝2分1敗と着実に成績を上げており、特に3月23日に行われた韓国戦に1-0と勝利して“恐韓症”を克服したことは国内外から称賛された。2002年を最後にW杯出場を逃している中国だが、クラブがACLで躍進し、代表レベルでも若い選手が台頭している現状がある。最終予選の残り2試合、さらには年末のE-1で貴重な経験を積むことで、未来に向けての成長が期待されている。

朝鮮民主主義人民共和国は2年前の東アジア杯で日本を撃破。中国との得失点差で3位に終わったものの、大会に確かなインパクトを残した。しかし、ロシアW杯アジア2次予選ではH組2位に入ったものの、各組2位チームの成績上位4カ国には届かず屈辱の敗退。キム・チャンボク監督が解任され、ドイツのマインツなどで指導経験のあるノルウェー人のヨアン・アンデルセン氏がチーム再建のために招聘された。E-1予選第2ラウンドを3連勝(チャイニーズタイペイ、グアム、香港と同組)で突破した北朝鮮はここからアジア杯予選を経て、E-1の決勝ラウンドに臨む。堅実なディフェンスを植え付けるアンデルセン監督の下、6月の香港戦でA代表デビューしたクァン・ククチョルなど若手のさらなる成長が期待される。

東アジアの覇権を争うEAFF E-1フットボールチャンピオンシップ2017。果たして今年の年末に迎える大会開幕までに、参加4カ国はいかなる進化を遂げるのだろうか。

文=河治良幸

GOAL

最終更新:6/30(金) 17:46
GOAL