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「1500億円越え」インナービューティ市場 美容は「腸」から

6/30(金) 14:54配信

健康産業新聞

 体の内側からの「美と健康」をケアするインナービューティ素材・商材の市場は、1500億円を超えるとみられ、年々、拡大基調にある。従来の美容成分であるコラーゲンやプラセンタ、ヒアルロン酸、セラミド、エラスチンなどに加え、特に近年は、体の健康状態が美容にも有益との理解が進み、なかでも腸内環境がそのカギを握ることから、乳酸菌や酵素(植物発酵エキス)などを用いた製品開発が活発化している。またシニア層の増加を背景に、エイジングケアへのニーズも高まる中、加齢と共に減少する女性ホルモンを補う成分、酸化ストレス対策成分などを配合した商材も人気だ。肌訴求のトクホや機能性表示食品も登場しており、市場は今後ますます拡大が期待される。

■乳酸菌・酵素が台頭

 健康食品の受託製造企業が選んだ「2017年上半期の人気受注素材」のランキングを見ると、酵素(植物発酵エキス)と乳酸菌がトップを分け合い、美容成分ではコラーゲンが 3位、プラセンタが 5 位、ヒアルロン酸が 9位となった。一方で化粧品受託企業のランキングでは、1 位プラセンタ、2 位コラーゲン、3 位ヒアルロン酸、7 位セラミドと、内外美容素材の人気がうかがえる結果となっている。

 なかでも、ここ数年エステサロンや化粧品メーカーなど美容業界が提案を活発化させているのが「腸内環境の改善」だ。もともと便秘は肌に悪いことは知られていたが、最近はメディアを通じて腸内フローラの役割等、腸内環境に関する情報が紹介される機会が増えており、消費者ニーズを後押ししている。このため、美容素材の定番であるコラーゲン、プラセンタ、ヒアルロン酸、セラミド、エラスチンなどに続き、酵素や乳酸菌、発酵素材など腸内環境改善に有効とされる商材の需要が伸長している。

 乳酸菌の機能性研究では、便通改善や腸内環境の改善効果はもちろん、脂質代謝の改善や、腸内発酵を正常化し、腐敗物質や二次胆汁酸の生成を抑制する効果などが報告されており、ダイエットに繋がる研究成果も注目を集めている。

 美容・エステルートで普及が進んでいる酵素は、腸内環境改善、美容・ダイエット用途で好調に推移する。最近はスムージーやスティックゼリーなどアプリケーションに広がりも見られ、20~30代女性の需要拡大に繋がっている。断食健康法と呼ばれるファスティングは美容・エステルートのほか、相談薬局ルートでも普及が進んでいるが、食改善の アドバイスも必要なことから、専門家によるカウンセリング販売を重視する企業が多い。

■肌訴求の機能性表示食品、80品目超に

 インナービューティ市場で定番の美肌商材も好調をキープする。女性特有の悩みであるシミ、シワ、たるみなどに訴求する美肌商材では、肌への有効性や作用メカニズムに関する研究が進んだ結果、肌訴求のトクホや機能性表示食品も誕生。

 肌訴求の機能性表示食品は、今月14日時点で88品目が受理されている。機能性関与成分はヒアルロン酸Na、米由来、パイナップル由来、コンニャク由来のグルコシルセラミド、N-アセチルグルコサミン、グルコサミン塩酸塩、鮭鼻軟骨由来プロテオグリカン、アスタキサンチン。「肌の潤いを守る」「肌の水分保持」「肌の保湿力(バリア機能)」「肌の乾燥を緩和」「肌の水分を逃がしにくくする」「血中脂質の酸化を抑制、肌の潤いを守るのを助ける」―― など、主に保湿系の表示が受理されている。

 肌対策で利用される機能性素材は、肌の構成成分であるコラーゲン、ヒアルロン酸、セラミド、エラスチンなどが主流。美肌サプリメントは民間調査会社の推計で約1,400億円の巨大市場を形成している。

健康産業新聞

最終更新:6/30(金) 14:54
健康産業新聞