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鹿児島の文化育んだ島尾敏雄 「名図書館長」テーマに講演会 鹿児島純心女子短大

6/30(金) 11:55配信

南海日日新聞

 鹿児島県立図書館奄美分館長を務めた作家島尾敏雄(1917~86)と児童文学作家で元県立図書館長の椋鳩十(1905~87)をテーマにした講演会「2人の名図書館長」が29日、鹿児島市の鹿児島純心女子短期大学であった。2人の生前を知る三島盛武教授が数々のエピソードを語り、鹿児島の文化を育んだ功績を振り返った。
 島尾は横浜市生まれ。55年から75年まで旧名瀬市で暮らし、私小説や奄美ゆかりの作品を発表した。椋は長野県出身。旧加治木町で長年過ごし、動物文学の名作を残した。
 島尾と椋は約20年間、館長(分館長)を任された。三島教授は島尾が同短大に勤務したときの同僚。図書館の仕事を続ける傍ら、創作に打ち込んだ2人の共通点に注目した。
 講演では椋が提唱した「母と子の20分間読書運動」に共感し、奄美の島々に運動を広げた島尾の役割を語った。無名の作家の本を蔵書に選んで世に広め、奄美郷土研究会を主宰して文化向上に力を尽くした横顔に触れた。
 島尾が司書の資格を取ったエピソードを挙げ、「椋は島尾の(誠実な)性格を好意的に受け止めていたようだ。2人を館長に据えた鹿児島の文化レベルは高かった」とも述べた。

南海日日新聞

最終更新:6/30(金) 13:38
南海日日新聞