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光る強肩捕手・甲斐の貢献度 ソフトBの「弱みを消す」という戦力アップ

6/30(金) 8:40配信

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インパクト残す甲斐の強肩と送球技術

 ソフトバンクの捕手・甲斐拓也が出場機会を伸ばしている。ここまでほぼ半数のイニングでマスクを被り、実績では大きく上回る鶴岡慎也、高谷裕亮以上のインパクトを残している。

【動画】守備面でも存在感を発揮、強肩ぶりが光る甲斐拓也

 甲斐の強みとして真っ先にイメージされるのはその強肩だろう。これは単なる印象論に基づくものではなく、客観的にも評価できるものだ。

 盗塁時の捕手のスローイングについて、捕手のミットに収まった瞬間から、ベースカバーに入った野手のグラブに収まるまでの秒数「ポップタイム」を、2015年以降について計測すると(「走者一塁」時に企図された二盗についてのみ計測。またディレードスチールなどは除く)、今季甲斐は最速値を2度更新するなど、トップ3を独占している。全体の分布を見ても、甲斐が記録している1.71~1.73秒という記録がいかに突出しているかがわかる。

盗塁を狙われにくくなったソフトバンク

 もちろん、盗塁阻止は投手と捕手、そしてタッチする野手の連携によって実現するものであり、ポップタイムがどれだけ速くてもそれのみで盗塁を防げるわけではない。むしろ、盗塁阻止の成否には捕手の送球よりも投手のクイック技術のほうが大きく影響しているとする研究も存在する。それでも、昨季、非常に悪かったソフトバンク捕手陣の盗塁阻止率は今季上昇している。そこに強肩・甲斐の出場機会増がある程度寄与しているのは間違いないだろう。

 だが、甲斐が果たしている盗塁阻止以上に大きな貢献は、その強肩のイメージによって、盗塁を狙われるケースを減らしていることだ。走者一塁、また一、三塁の場面で盗塁を企図されたケースの割合を集計すると、ソフトバンクは2014、15年に非常に高いパ・リーグのワースト値を記録。つまりかなり積極的に盗塁を仕掛けられていたが、今季は数値を下げ、他球団と遜色ないものになってきている。

 この数値の低下に甲斐が貢献しているのは明らかだ。甲斐がマスクを被ったとき、盗塁を企図される割合はチームの平均の半分強まで下がる。他球団は、甲斐の肩をかなり恐れ、盗塁を自重している可能性が高い。

 盗塁阻止率が上がり、盗塁を企図されるケースも減った結果、ソフトバンクが実際に許した盗塁の数も減っている。甲斐がマスクを被る機会がさらに増えていけば、ソフトバンクは

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最終更新:6/30(金) 8:40
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