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川重、“インド新幹線“車両受注へ前進!?

6/30(金) 17:37配信

ニュースイッチ

現地の有力企業と提携、新興国向け車両開発も

 インド最大手の重電メーカー、バーラト・ヘビー・エレクトリカルズ(BHE)と鉄道車両の共同受注や技術協力で合意した川崎重工業。BHEにステンレス鋼製電車の技術を移転するほか、インドで計画される高速鉄道車両の入札で協力。川重は日本の鉄道車両メーカーとして初となる、インドでの完成車受注を目指すことになる。

 川重はBHEが計画するステンレス車両製造工場の建設支援や車両の設計、生産技術などを供与する。新幹線方式を採用するムンバイ―アーメダバード間の高速鉄道車両などで共同受注を目指す。

 川重が鉄道車両で海外企業と技術協力するのは、中国中車(旧南車四方)に続き2件目となる。川重は2025年度に、鉄道事業の売上高を16年度比約75%増の2400億円に引き上げる計画。鉄道需要の拡大が続くインドを含め、アジア市場の深耕がカギを握る。

 2016年11月12日。金花芳則社長と鉄道車両事業トップの常小河原誠務取締役は、大仕事を控えていた。安倍晋三首相とインドのモディ首相の訪問地に、鉄道車両の主力拠点である兵庫工場(神戸市兵庫区)が選ばれた。

 インドの高速鉄道整備は、7路線のうち1路線に新幹線方式の導入が決定。製造現場などを丁寧に案内する“おもてなし”に「新幹線を心待ちにしている」とモディ首相。2人は安堵(あんど)とともに、車両受注への期待を膨らませた。

 川重の鉄道車両事業は日本、北米、アジアが中心。売上高比率はそれぞれ3割程度と、均衡のとれた事業体制が強みだ。世界の鉄道業界は独シーメンス、仏アルストム、カナダ・ボンバルディアのビッグ3や中国中車など巨人が立ちはだかる。鉄道車両の最大市場は欧州だが、小河原常務は「(欧州以外にも)魚はいる」とし、地域限定の事業戦略に徹する。

 北米は東海岸に強く、未行使オプション含め30億ドル規模の受注残を抱える有力市場。ネブラスカ州とニューヨーク州に製造工場を構える。米国向け車両は衝突を前提とした堅牢な設計が求められる。井城讓治副社長は「高難易度の案件をこなしており、参入障壁は非常に高い」と優位性を説明する。

 注力市場のアジアは、台湾とシンガポールでトップシェアを誇る。事業伸長にはミャンマーやバングラデシュなど新天地の攻略がカギ。同地域では雇用創出などを目的に、現地生産の要望が多いという。ただ、高度な溶接や複雑な配線など「一から車両を作るには技術や設備が必要になる」(小河原氏)。

 小河原常務には腹案がある。事前にユニット加工して現地で組み立てる新興国向け専用車両の開発だ。溶接も不要で「今までとまったく違う作り方」(同)となり、新興国での戦略車両に育てる考え。

 中長期では鉄道システム構築の能力向上や、IoT(モノのインターネット)を用いた保守事業の拡充が課題。M&A(合併・買収)も視野に入れ、勝てる地域で確実に漁場を広げる。

最終更新:6/30(金) 17:37
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