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クロマグロ漁獲上限オーバー/青森県太平洋海域 今後の操業に影響も

6/30(金) 11:00配信

デーリー東北新聞社

 国際的に資源量回復に取り組む太平洋クロマグロの小型魚(30キロ未満)を巡り、青森県太平洋海域の定置網漁獲量が、第2管理期間(2016年7月~17年6月)に定めた漁獲上限を28日時点で超えたことが29日、県への取材で分かった。超過分は次期管理期間(17年7月~18年6月)の漁獲上限から差し引かれる見込みで、階上町から佐井村までの関係26漁協は一層厳しい条件下での操業を強いられる。

 第2管理期間の漁獲量は上限を30・3トンと設定。28日現在の漁獲量は約30・8トンで、上限を1・5%オーバーした。

 県水産振興課は、漁獲枠が狭まる第3管理期間について「罰則があるTAC(漁獲可能量)制度が期間途中から始まる可能性もあり、他の魚種が取れなくなる状況も考えられる」と懸念する。

 国はクロマグロを対象にしたTAC制度を18年から導入する構えで、この制度では漁業者が漁獲停止命令に違反した場合、懲役や罰金などの罰則が科せられる。小型マグロを取らないようにするため、定置網の操業自体ができない可能性もあるという。

 同課の松坂洋課長は今回の超過について「定置網で小型マグロを逃がす技術が確立されていないことも影響している」と頭を抱える。現在、小型クロマグロの再放流などの研究が県内外で進められていることに触れ、「早期に成果が出て県内漁業者に普及できれば」と期待した。

 小型クロマグロの漁獲実績は、県太平洋海域の第1管理期間(15年1月~16年6月)で定置網が49・7トンと上限を18・3%超過。承認漁業(はえ縄、一本釣り)でも23トンと上限より53%多かった。

デーリー東北新聞社