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ストフェル・バンドーンのコラム:「2台ともポイントを獲得することは可能だった」

6/30(金) 15:20配信

motorsport.com 日本版

 マクラーレンのストフェル・バンドーンは、マシンに合わないバクー市街地コースでのレースやストレートスピードの不足に直面したこと、さらにはルイス・ハミルトン(メルセデス)とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のインシデントについて、motorsport.comの独占コラムに語った。

【写真】ようやく今季初入賞を果たしたアロンソ。レース後には「勝てたはずだった」とも

 アゼルバイジャンGPに向けて、マクラーレン・ホンダの期待がとても低かったのは隠すことじゃない。

 2合揃ってポイントを獲得することができなくてがっかりしたけど、チームが良い仕事をしたことについてたくさん話そうと思う。

 アゼルバイジャンGPの週末へそれほど期待を持てなかったのは、トラックレイアウトが僕たちに全く合っていないことと、大きなエンジンペナルティを受けることになっていたことが原因だった。僕たちの思い通りになることなんてひとつもなかった。

 僕たちは最後尾からスタートすることが決まっていたので、フリー走行が始まってからは、レースのセットアップを考えることに集中していた。

 たとえ通常通りの週末を迎えることができていたとしても、予選で良い順位につけることは難しかったというのは明らかだった。なぜなら、僕たちはストレートで大幅にタイムを失っていたからだ。ストレートでのタイムを稼ごうとしたけど、明らかにマシンのセットアップがうまくいかず、他の場所でもダウンフォースを得ることができなかった。

 レースでの目標は、トラブルに巻き込まれないことだった。フリー走行ではたくさんのドライバーがミスをしていたのを見たけど、タイヤを温めるのがとても難しくて、レースでも同じ状況になる可能性があった。

 プライムタイヤ(ソフトタイヤ)で良いスタートをすることができて、その後かなり早めにピットに入ってスーパーソフトタイヤに履き替えた。そこからは、クリーンなところを走っていたときはとても良いペースだった。それはつまり、違うタイヤを履いてスタートし、僕の前を走っているドライバーたちをピットストップで逆転できる可能性があるということだった。彼らは、僕をカバーしなければいけないという難しい局面を迎えていたと思う。

 残念ながらセーフティカーの不運もあった。セーフティカーのおかげで、ピットストップでのタイムロスを軽減することができ、多くのドライバーが僕の前で隊列に戻ることができてしまった。赤旗の時も、新しいスーパーソフトタイヤに交換して戻ることができた。結局、僕はレースでのインシデントから何かを得ることはできなかった。

 とにかく、最後のリスタートの後はプッシュし続けたけど、その時のペースはとても良かった。でも不運なことにフロントタイヤにフラットスポットができてしまって、もう一度余計にピットストップをしなければいけなかった。その後は、僕の前を走るザウバーに追いつこうと、とてもハードにプッシュする必要があった。

 ペースは良かったし、ポイントは手の届くところにあった。僕たちはザウバーよりも1周あたり1.5秒速くて、だんだんと彼らに追いついていった。でもあいにくストレートで彼らを追い抜くのに十分なスピードはなかったし、ザウバーとの速度差は大きくて、前に出ることはできなかった。

 チームメイトのフェルナンド(アロンソ)がなんとかポイント圏内でレースを終えることができたので、2台揃ってそうすることも可能だったと思う。それができたらチームにとってとても良かったはずだ。彼がポイントを獲得したことは、僕たちがとても厳しいシーズンスタートを切って、そこから全員が懸命に作業をしてきたことへの慰めにもなるだろう。

 シーズン序盤には、僕たちが状況を活かすことができなかったこともあったから、こういった難しい状況でポイントを獲得するということは、素晴らしいチームワークの結果だ。

 でももちろん、バクーでのレースの後の大きな論点は、ベッテルとハミルトンのインシデントだろう。あの件について様々な意見があるのは明らかだ。

 僕の見解では、オンボード画面を見ても物事を判断するのは常にとても難しいということだ。ただ、セブ(ベッテルの愛称)には少し変わった動きが見られた。ああいうバトルの真っ最中に優勝を争っていたら、感情が溢れ出てしまうこともあるかもしれない。

 一般的に物事をもう少し大きく捉えると、議論をするのはポジティブなことだと思う。ライバルとのチャンピオンシップを巡る争いは、まさにファンや一般の人たちが望んでいることだ。

 セブのやったことが正しいとか間違っているとか言うつもりはないけど、F1にとっては、ああいう感情を見ることができるのは絶対に良いことだ。

 話は変わるけど、僕の母国レースであるベルギーGPのレースプロモーターが、今年は僕のファンの人たちのために特別なグランドスタンドの席を用意してくれることになったんだ。それを聞いて、とても嬉しかったよ。みんなで集まって僕をサポートしてくれるだろう。ファンの人たちに会えたら素晴らしいだろうね!

Stoffel Vandoorne