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地方空港運営、民間のほうがうまくいく 仙台空港、国管理空港初の民営化から1年

6/30(金) 18:46配信

乗りものニュース

国管理空港で初の民営化から1年

 仙台空港が2017年7月1日(土)で、民営化から1年を迎えます。高松空港や神戸空港、福岡空港などでも民営化の動きが進んでいるなか、国管理空港としては初めての民営化だった同空港。その運営を行っている、東急電鉄、前田建設、豊田通商といった企業により設立された仙台国際空港(株)の岩井卓也社長は、民営化1年にあたり「初年度としてはまずまずの滑り出し」と、そして空港運営について「民間会社が一体的にやったほうが最終的にはうまくいく」と話します。

【写真】仙台空港、民営化後初に飛び立った便

 かつて仙台空港では、第3セクター会社が旅客ビルと貨物ビルを運営。地元自治体と経済界が航空会社の誘致、空港利用の促進に携わり、国が滑走路などの管理や整備、着陸料の設定や収受を行っていました。

 それが民営化会社の仙台国際空港へ集約されたことにより、一体的かつ機動的な経営を実現したとのこと。そして空港を運営する民営会社は、エアラインをビジネスパートナーととらえwin-winの関係になり、地域と一体となって需要を創造、顧客満足度を向上させ、安全・保安を第一にしつつコストコントロールをし、さらなる発展を目指すことが「果たす役割」といいます。

お金の話だけでは誘致できない航空路線

 仙台国際空港の岩井社長は、着陸料のうち固定料金を69%から39%に、旅客数連動料金を31%から61%にし、“旅客変動リスク”を空港が負担する割合を増やしたことにより、ビジネスリスクはあがったものの、エアラインが飛びやすくすることで空港の成長を狙っているとのこと。

 また路線誘致にあたって、最初から着陸料の話をしても相手に響かないといい、地域と一体となって積極的に「東北は素晴らしい場所」というプロモーションを行っているといいます。

 岩井社長は空港運営について、日本の人口は減少していくものの、海外の経済成長を受け見通しは明るいと話します。また到着エリアでの免税店出店や、エアサイドの店舗に関する規制の緩和などを国に要望しているそうです。

 仙台空港の旅客数は、民営化前の2015年度は311万人(国内線295万人、国際線16万人)だったのに対し、民営化された2016年度は316万人(国内線294万人、国際線22万人)に増加。そして2017年度は341万人(国内線314万人、国際線26万人)を目標にしているといい、2020年度の410万人(国内線362万人、国際線48万人)、2044年度の550万人(国内線435万人、国際線115万人)という目標の達成に向け、今年度が大変重要な意味を持っていると岩井社長は話します。

 なお仙台空港では、民営化1周年の明日2017年7月1日(土)にスカイマークが神戸線を開設。また9月24日(日)よりLCCのPeachが仙台空港を新たな拠点とし、札幌線、台北線(9月25日から)を運航する予定です。

恵 知仁(乗りものライター)