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県内特養3割赤字 給与、全国比8~18%高水準 15年度調査

6/30(金) 13:42配信

カナロコ by 神奈川新聞

 県社会福祉協議会が29日に発表した、県内(川崎市を除く)の特別養護老人ホーム(特養)を対象にした2015年度経営実態調査結果によると、約30%の施設が経営赤字で、深刻な経営実態が明らかになった。介護職員の給与(月額)の平均は、施設の経営努力により全国より2万円以上高かった。

 調査は昨年6~8月、県内の特養のうち、県高齢者福祉施設協議会など3団体の会員314施設を対象に実施。247施設(分析可能227施設)から回答を得た。川崎市分は調査年度が合わず含まれていない。

 経営実態を居室形態別に見ると、従来型(多床室)の約42%、ユニット型(個室)の約15%、混合型の約28%、全体で約30%が経営赤字だった。規模では定員が多いほど、地域は都市部ほど、経営は安定していた。県域の地方部の経営的な厳しさが目立った。

 介護職員の給与(月額)の平均は、全国より8~18%高かった。従来型では全国より約4万円高い39万5756円、ユニット型では約5万8千円高い38万8125円、混合型で約2万6千円高い35万8969円。人材確保に向け、施設の経営努力による処遇改善の結果が表れた。しかし、それにより、一層厳しい経営を迫られる形となっている。

 また、入所待機者は、入所要件の見直しの影響を受け、15年度から16年度にかけて、すべての要介護区分で減少した。

 県社協は「施設現場の努力だけでは立ち行かない制度施策上の課題が浮き彫りになった」と分析し、介護報酬における人件費割合などの見直しの必要性を訴えている。