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月間MVPも射程圏!中日・岩瀬仁紀、42歳の復活

6/30(金) 11:30配信

ベースボールキング

オールスター・ファン投票でも2位に

 それは42歳という年齢を感じさせない完璧な投球だった。

 6月23日、東京ドームで行われた巨人-中日の一戦。交流戦が終わり、リーグ戦再開初戦となったこの試合は、中日が1点のリードを守って1-0で勝利した。

 最大の見せ場は9回裏。二死ながら一・二塁のピンチを迎えた中日は、ストッパーの田島慎二を諦めて岩瀬仁紀を投入したのだ。

 リードはわずか1点。それもピンチの場面での登場となるも、大ベテランは冷静に代打の亀井善行を二ゴロに斬ってゲームセット。これで岩瀬は自身3年ぶりとなるセーブを記録し、自身が持つ通算セーブ記録を「403」に更新した。

 岩瀬はその後25日に行われたこのカードの第3戦でも、1点リードの8回に登板。安打こそ1本許すも、空振り三振とスリーバント失敗による2奪三振でアウトを2つ奪うなど、きっちりと仕事を遂行している。

 今季はここまで34試合の登板で2勝3敗1セーブ。20ホールドをマークし、防御率も2.39と安定した投球を披露。防御率6点台と打ち込まれた昨年、そして一軍で投げることすら出来なかった一昨年のことを思えばまさに“復活”したと言える姿を見せている。

 そんな活躍がファンの心に響いたか、オールスターのファン投票では22万7,734票を獲得して中継ぎ部門の2位にランクイン。トップのマテオ(阪神/24万1,648票)にはあと一歩及ばなかったものの、多くのファンが球宴で躍動する姿を望んだ。

魔球スライダーが復活

 苦しんだここ2シーズンから一転、岩瀬はどのようにして復活を遂げたのか。その最大の要因と言えるのが、伝家の宝刀・スライダーの復活である。

 岩瀬と言えば、スライダー。もはや代名詞的な球種であり、このボールこそが生命線といえる。


【岩瀬のスライダー被打率とシーズン防御率】
2012年:54試合 被打率.253(75-19)/防御率2.29
2013年:55試合 被打率.197(71-14)/防御率1.86
2014年:34試合 被打率.308(52-16)/防御率3.52
2015年:※一軍登板なし
2016年:15試合 被打率.412(17-7)/防御率6.10
2017年:34試合 被打率.158(38-6)/防御率2.39


 過去6年のデータを見てみると、スライダーの被打率とシーズン防御率はシンクロしていることがお分かりいただけるだろう。また、スライダーの復活が好影響を及ぼしているのが「2ストライク後の成績」である。

【岩瀬の2ストライク後の被打率】
2012年:率.185(92-17)
2013年:率.180(89-16)
2014年:率.250(56-14)
2015年:※一軍登板なし
2016年:率.263(19-5)
2017年:率.075(40-3)

 スライダーの被打率が3割を超えていた2014年と2016年は、追い込んだ後でも.250以上も打たれているのに対し、2012年と2013年はともに1割台と好投。今季に至っては追い込んでしまえばほとんど打たれないというデータが残っている。


 ちなみに、岩瀬は5月20日に発表された「6月度月間MVP候補選手」に選出。当時は9試合で1勝0敗6ホールド、防御率0.00という成績だったが、6月最後のひと試合を残した現段階では14試合で1勝0敗1セーブ・10ホールドで防御率0.00と数字を伸ばしている。

 もし月間MVP受賞となれば2005年の4月度以来で実に12年ぶりという快挙になる。ファンの期待も日に日に高まっているが、目下のライバルとなるのがチームメイトのバルデスだ。

 バルデスはここまで月間3戦3勝で、防御率も0.41という完ぺきな投球を披露。6月最後の試合となる30日に先発登板が予定されており、ここでよほど打ち込まれない限りはバルデスが有利とみられる。

 42歳の岩瀬と39歳のバルデス…。2人のベテラン左腕によるチーム内での月間MVP争いも、最後まで目が離せない。

BASEBALL KING