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猛毒ヒアリの侵入を防げ 静岡県、清水港に専門家同行し調査へ

7/1(土) 8:00配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 強い毒性を持つ南米原産のアリ「ヒアリ」が6月に国内の港で初めて見つかったことを受け、県は国際コンテナを扱う清水港と御前崎港周辺での警戒を強化する。30日には危機管理連絡調整会議を開き、名古屋港でもヒアリが確認されたことを報告。7月3日、清水港に専門家を同行して現地調査を実施するなどヒアリの侵入を防止する水際対策を急ぐ。

 県港湾企画課によると、県内で国際コンテナを扱う港は両港のみ。特に規模の大きい清水港について、県は6月19日から興津・袖師地区のコンテナターミナルをエリアごとに目視で回るパトロールを実施。現時点でヒアリは確認されていないという。御前崎港でも19日に目視による巡視を、中国からの荷物などを扱う静岡空港でも22日に緊急点検を行ったが、いずれもヒアリは発見されなかった。

 専門家を同行する本格的な調査について、同課の担当者は「日々のパトロールだけで、どれだけ対応できるか分からない。今後、ヒアリが出てくる可能性もある」と説明した。

 清水港では、ふじのくに地球環境史ミュージアムの岸本年郎准教授(昆虫分類学)が調査に当たる。2006年に台湾での調査中にヒアリに刺されて緊急入院した経験があり、国内で初めてヒアリが見つかった神戸港の調査にも赴いた。

 岸本准教授はヒアリが繁殖を始めると、高さ30~40センチほどのドーム状のアリ塚をつくる習性があるとし、「港周辺の緑地や土のあるところを重点的に見る必要がある」と強調。さらに「赤いアリがいたらすぐチェックする。アリを一匹一匹見つけるのは困難なので、できるだけ小さなアリ塚の段階で駆除すべき。水際対策は欠かせない」と警鐘を鳴らす。



 <メモ>ヒアリ 南米原産のアリで2・5~6ミリと大きさにばらつきがあるのが特徴。攻撃性が強く、刺されると急性アレルギー反応のアナフィラキシーショックを起こす恐れがある。腹部が黒く、そのほかの部位は赤茶色。貿易船や航空貨物によって、米大陸のほか、中国や台湾にも生息域が広がった。

静岡新聞社