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「折り紙リハビリ」全国検証 高齢者の自立訓練、実用化へ

7/1(土) 8:30配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 静岡県立大短期大学部社会福祉学科の佐々木隆志教授(60)らが準備を進めてきた、折り紙を活用した高齢者リハビリの実用化に向けた実証研究が7月中にも全国のデイサービス事業所でスタートする。約1カ月間、利用者に折り紙工作によるリハビリプログラムを体験してもらい、アンケートで自立訓練としての効果を確かめる。佐々木教授は「全国的な普及を見据えて取り組みたい」と話す。

 実証研究はデイサービス事業所を全国展開するケアパートナー(東京都)の10事業所で、玩具販売のトーヨー(同)から折り紙の無償提供を受けて実施。工作によるリハビリをテーマにした著書を手掛けた佐々木教授のノウハウに注目した両者が、福祉施設へのリハビリプログラム導入を持ち掛け、2016年秋から共同研究を進めてきた。

 プログラムでは、事業所職員が大判サイズの折り紙を使って示す見本に従う。5回以下の手順で折ることができる題材から始め、徐々に難易度が高い作品にも挑戦する。

 佐々木教授によると、折り紙によるリハビリプログラムは手指を使った細かい作業による脳への好影響や、利用者同士の会話の増加などが期待できるという。開始前後に「お金を自分で管理できるか」「日常生活が楽しいか」などの項目でアンケートを実施、結果を比較して効果を確かめる。9月中旬に調査結果の公表を見込む。

 折り紙リハビリはコストの低さも大きなメリット。佐々木教授は「高齢化が進む中で、社会保障費をいかに切り詰めていくかは喫緊の課題。お金が掛からない折り紙を使ったリハビリを、いずれは全国の福祉施設に普及させていきたい」と話した。

静岡新聞社