ここから本文です

【西武】菊池、急逝・森コーチにのため「勝ちたかった」鎮魂129球も4敗目

7/1(土) 6:05配信

スポーツ報知

◆西武0―3オリックス(30日・メットライフ)

 西武ナインは28日に多臓器不全のため急死した森慎二1軍コーチ(享年42)への思いを胸に、喪章をつけてオリックス戦(メットライフ)に臨んだが、白星をささげることができなかった。エースの菊池が先発し、7回3失点で4敗目。感謝の熱投も、勝利には届かなかった。

 白星を届けたかった。菊池は悔しさを押し殺し、言葉を絞り出した。森コーチの訃報が発表されてから、初の試合で先発を託されたが、7回3失点で4敗目を喫した。「勝ちたかった。今日は特にいろいろなことを思い出しながら、いいところを見せたいと思って投げていた」。プロ8年目で自己ワーストの11安打を浴びたが、試合はつくった。ショックが残る状況の中で、129球の熱投を演じた。

 29日の前日練習では「まだ気持ちの整理がつかないので、しゃべることはできません」とだけ言い残し、球場を後にした。突然の訃報から2日がたち、感謝の気持ちは増していた。「兄貴分的な存在だった。打たれた時には『おまえの球はすごいんだから、自信を持って投げろ』と言ってもらった。私生活の相談とか、何げない話が一番しやすいコーチだった」。勝利が何よりの手向けになる―。そう信じて左腕を振った。

 エースとして背負った重圧は計り知れない。直球は初回から150キロを超えたが、初回、2回と走者を背負う苦しい展開。これを切り抜けた。しかし3回。マレーロに右翼ポール際への先制ソロを浴びると、5回無死一塁からも再び左中間場外へ2ランを運ばれた。11安打を許しながら、失点は本塁打による3点だけ。それでも「打たれるべくして打たれた」と唇をかんだ。

 負けられない気持ちは誰もが一緒だった。9回には森コーチが2軍担当時代に指導した大石が登板。得点圏に走者を背負ったが、T―岡田をフォークで空振り三振に斬るなど無失点に封じた。まな弟子は「慎二さんに教わったフォーク。1点もやれない場面だった」と涙を拭った。8回まで2安打だった打線も、平野を1死満塁まで攻めた。あと一本が出なかったが、ナインの思いは一つだった。

 辻監督は「プレッシャーがあったのかな。雄星が投げる試合は勝たなきゃいけないけど、人間だから波はある」とかばった。試合後には、1日以降も森コーチのユニホームがベンチに掲げられることが決定した。雄星は「勝ち続けることが一番。そこだけだと思う」と、次こそは恩返しとなる白星を誓った。黒星は喫したが、熱投は森コーチにも届いたはず。恩返しのチャンスは、すぐにやってくる。(小島 和之)

最終更新:7/1(土) 7:54
スポーツ報知

スポーツナビ 野球情報

MLB 日本人選手出場試合7/23(日) 6:35