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「普通の人」でもできる失敗しない資産形成とは

7/1(土) 8:50配信

投信1

株式評論家でありファイナンシャルプランナー(FP)としても活躍するお金のプロ、木村佳子さんは、全国各地で講演活動を行い、様々な個人投資家と接する中で「資産形成に失敗する人」の行動に法則があることに気づいたそうです。

そこで今回は資産形成に失敗している人の特徴と、成功するための心構えをうかがうことにしました。きっと資産運用の成功のヒントが得られると思います。

木村佳子さんプロフィール

個人投資家向け経済情報番組のラジオ・キャスターを経て女性で初めての株式評論家として活動。財務省財政制度等審議会国有財産分科会専門委員(5期10年)、日本IRプランナーズ協会理事、「企業の個人投資家向けIR研究会」座長を経て同協会理事長に就任。日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了(ファイナンス修士)。豊富な専門知識をもとに、個人投資家向けの講演を全国で多数開催。

――木村さんが様々な個人投資家と接してこられたなかで、資産形成に失敗している人には特徴があるということですが、どのようなタイプの人なのでしょうか。

木村佳子さん(以下、木村):人に勧められるがまま、まとめて多額の投資をした後で、急に不安になるタイプの人ですね。つまり、その場その場の気分や感情に左右されてしまう人といえます。「なぜ、こんなに多額の資金をこれに投じてしまったのだろう」と悩み、損失が拡大すると怖くなって手放してしまう。なのに、また、ブームの時に人気のある商品にお金を投じる。その繰り返しで資産運用をしないほうがよほどよかったという状態になっています。セールストークや広告のいい面だけに吸い寄せられ、すぐにお金が増えるとか、○○が手に入るとか、夢をかきたてられてしまう。

大儲けした人と同じことをすれば自分も同じように成功できると根拠なく夢見て、実際はうまくいかない例も多いですね。

自分がどうすべきなのか、ある程度の計画力がないと投資はうまくいきません。その結果、資産形成もできないのです。たとえば夏物在庫一掃セールでは、企業側は売り切って倉庫代や処分費用を節約したい。販売者側のそうした「願望=夢」を見抜けない消費者は、お買い得だと思って不要なものまでも買ってしまう。スーパーのポイント・デーなどもそれに似ています。ポイント倍増デーなどで余計な買い物をしてしまうんですね。

資産運用でも買い物でも、本当に自分に必要なものを判断する力を養いたいですね。

――それでは、普段、仕事や子育てをしている、いわゆる普通の人が資産形成に成功するためにまず持つべき心構えとはどういったものになるでしょうか。
 
木村:低金利が長く続く今の時代は利息でお金が増えないのは明らかです。しかも、デフレからの脱却を図ろうと政府は物価をあげようとする政策を推進しています。働いて収入が増えるメドがあればまだしも、そうではない場合、「物価連動型資産」の助けを借りることが必要です。物価と同じように価格が変動する金融商品には株や不動産、金地金などがあります。

しかし、日常、仕事をし、子育てしている普通の人が、いきなり価格が変動する対象に投資してうまくいくのか? その点で二の足を踏む気持ちになると思います。そこで、「投資すれば儲かる」的な発想は横に置いておいて、自分に似合う服を探すように、焦らず価格変動型商品と自分なりの付き合い方、つまり、カスタマイズしていくことが大切です。

プロのファンドマネージャーやデイトレーダーが「やらない方法」、「できない方法」に注目しましょう。「コツコツ」「積み立てる」やり方は生活者ならではの資産運用で、おすすめです。

投資を「大きく儲ける夢」ととらえるのではなく、生活の一部として「いざという時、頼りにできる存在」に育てるのです。できる範囲で実践し、継続するといいですね。

積立型運用は、現金はもちろんのこと、株や金などでもできます。少ない資金でいろんな資産に分散するなら積み立て型の投資信託いう手もあります。たとえば、2千円ずつ、日本、米国、ヨーロッパ、新興国に分散すれば月8千円ですし、不動産投資などを考えている人にはさまざまな不動産に分散投資してくれるREIT型に投資してもいい。こうしたさまざまな資産に分散して投資してくれるバランス型ファンドに月1万円ずつ投資する方法もありますね。

――「コツコツ」「積み立てる」というのは、私たちのような普通の生活者ならではの方法なのですね。具体的には、どのようなアクションを起こしていくべきでしょうか。

木村:まずは「忘れたつもりにできる金額」を家計から把握し、それを積み立てに回しましょう。ちなみに、私も20歳代からずっと積立を実践しています。金額は外食や被服費に相当する額です。これが頼りがいのある存在に育っていますよ(笑)。

一定額の現金の積み立てと、日本株、日本債券(国債、公社債)、外国株、外国債券等の投資信託に積み立てていくか、投資信託でそうした配分になっているものを見つけて積み立てていけば、将来、現金+積み立て投資の恩恵を受けられるのではないでしょうか。

――現金+投資信託での積み立てが資産形成の第一歩にはよさそうです。でも、もしかするとまだ迷っている人がいるかもしれないですね。そういった方に何かアドバイスはありますか。

木村:年金支給額は減らされる傾向が続きますし、消費税で消費にはコストがかかる上に商品の値上げ傾向も出ています。これで収入が増やせない生活が続くと将来はかなり、お財布状況は厳しいと思います。資産形成は、特別な一部の人がやるものという認識ではなく、生活の一部として自分には必要か必要ではないかも含めて検討する段階にあると思います。

そこで、自分の意志で自分のための資金作りをしておくことが大切です。ぜひ、将来の自分のための投資を検討してみてくださいね。

――本日はありがとうございました! 

投信1編集部

最終更新:8/8(火) 10:50
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