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男たちはなぜ公の場でポルノを見るのか?

7/1(土) 10:00配信

The Telegraph

【記者:Rebecca Reid】
 英国では6月半ば、ある男性国会議員が議会でスマートフォンを見つめている写真がネットで話題を呼んだ。別の議員が撮影してツイッター(Twitter)に投稿した画像だが、なぜ騒がれたかというと、スマホの画面に映っていたのがポルノだったからだ。

 渦中の議員は結局、「ツイッターのタイムラインに流れてきた映像だった」と弁明したが、この一件は興味深い問題について深く考えるきっかけを与えてくれた。公共の場や職場でのポルノ視聴について、だ。

 私自身、ポルノがまったく不適切と思われる場所で、スマホにその不適切な画像が映し出されてしまった経験がある。

 退屈になると、私の指は勝手に動き出す。最初はツイッター、次はフェイスブック(Facebook)、それからメール。そこまでで何も面白いものがなかったら、行き着く先はタンブラー(Tumblr)だ。

 タンブラーをよく知らない人に教えるなら、それはブログのプラットフォームであり、少しばかりポルノの温床となっている空間だ。ツイッターやインスタグラム(Instagram)と同じように、フォローする人を選ぶ。私はファッションデザイナーから美食家まで多様な人をフォローしている。そして、そんなバラエティーに富んだコンテンツの中に、ポルノもあるのだ。

 2013年の調査では、タンブラーのブログの11.4%が「アダルト」だと示された。つまり、ブログ10本中1本は、お下劣なことをやっている人たちの画像を含んでいるという計算になる。しかも、これは4年前の数字だ。

 というわけで、私はエレベーターや電車を待っているとき、暇を持て余しているときに、折に触れて指を滑らせ、ポルノを目にしてしまう。そしてこれは、まったくもってノーマルなことのようだ。

 私だけではない。電車で前に座っている人が、ぼんやりしながらポルノあるいはヌード写真を見ている場面に遭遇したことは何度もある。

 ポルノはかつて簡単に手に入るものではなかった。エッチな本を買いに行くときは、かつらをかぶりトレンチコートを着て変装したものだ。

 そこにインターネットが登場した。

 ネットがもたらしたのは、いい話ばかりではない。私たちは性的なコンテンツに過度にさらされているせいで、もっともっと刺激的なものを求めるようになっていると思う。さらに言えば、そうしたネット世界での欲求が、認識している以上に日常生活に入り込んでいるのではないだろうか。

 私の知り合いに、職場で時々ポルノを視聴しているという男性がいる。男性はこう話す。

「サービス残業が美徳とされるオフィスで長時間働いている。たまに職場でポルノを見ることがなければ、まったく見ないだろう。でも、女性が3Pをしているポルノをトイレで見た後にデスクに戻って働く女性たちを見るのは、変な気分だ」

 ポルノは悪いものでも恥じるものでもない。だが私はセックスライターとして、この問題に思うことは多い。人々がかつてないほど性的な自由を感じるようになっているのは素晴らしいことだし、SM好きなど独特なセックスの楽しみ方をする人々は、仲間がいると実感できるようになった。

 しかし、ポルノとは、隠れてこっそり見たり後ろめたさを感じたりしないと、スリルが減ってしまうもの。いつでもどこでも見られるようでは、何の興奮もないのだ。

 刺激をあまり感じなくなっていることにショックを受けた私は、スマホからタンブラーアプリを削除した。スマホのスクリーンに裸体が映し出される状況に慣れてしまってはいけない。これからは、こっそりと、昔ながらのスタイルで視聴することにする。

 誰かVHSプレーヤーを貸してくれない?【翻訳編集】AFPBB News

「テレグラフ」とは:
1855年に創刊された「デーリー・テレグラフ」は英国を代表する朝刊紙で、1994年にはそのオンライン版「テレグラフ」を立ち上げました。「UK Consumer Website of the Year」、「Digital Publisher of the Year」、「National Newspaper of the Year」、「Columnist of the Year」など、多くの受賞歴があります。

最終更新:7/1(土) 10:00
The Telegraph