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《ブラジル》新移民法=一部項目拒否の末に裁可=恩赦や先住民国境移動は不可=反対運動やJBS騒動の影響?

7/1(土) 6:01配信

ニッケイ新聞

(ブラジル邦字紙「ニッケイ新聞」移民の日特集号)



 5月24日は、ブラジリアで大規模反政府デモが発生し、デモに紛れた暴徒が官庁に投石、火を放っため、テメル大統領が軍も出動させるほどの大荒れの一日だった。この日は同時に、昨年12月に下院を、今年4月18日には上院も通過した「新移民法」の大統領裁可の期限日だった。5月17日の〃JBSショック〃以降、その火消しに躍起の大統領は、もはや移民法の裁可も拒否権行使もできず、法律全文承認となる可能性もあった。しかし、デモ隊鎮圧のために軍の出動さえも命じたその日の夜、テメル大統領は新移民法の一部拒否権行使の上で、裁可を行った。「移民大国」にとってこの法律は、最も国柄を示すといっていいものであり、一部拒否権行使にいたった経緯を追った。


 そもそもブラジルは、移民受入れに前向きな国だ。先住民族出身者以外すべてが移民にルーツを持つと考えれば、国民のほとんどが、移民子孫ともいえる国だ。

 ポルトガル、イタリア、ドイツなどの欧州のみならず、アフリカ系、シリア、レバノン系、日系の子孫も、多くが国家中枢を担っている。


 アロイジオ・ヌネス上院議員(当時、今は外相)(民主運動党・PSDB)が13年に提出した新移民法は、最初に上院を通過した後、下院で変更点が加えられ承認。変更点が出たため上院での再承認まで、3年以上のプロセスをかけて両院でじっくりと議論されてきた。

 ヌネス外相は、「新移民法は、移民を国家への不安要素ととらえ、移民に差別的な条項を含む、1980年、軍政時代制定の外国人法を廃止し、より現代的な内容にして、移住者の権利の保護、移住者や旅行者のブラジル入国時や滞在に関する規定を定めたもの」としている。


 この4年は、与野党が激しく入れ替わった。その過程でいくつかの法案は、本来のコンセプトよりも、党利党略に影響されてきた。だが新移民法は右派、左派の別なく、昨年12月の下院も、今年4月の上院も、賛成多数で可決されてきた。

 民主社会党(PSDB)のアロイジオ・ヌネス外相が提案した法律の下院報告官を、ブラジル共産党(PCdoB)のオルランド・シウヴァ下議が務めるという、政争の具にさえなりようがない法案だった。これに対して拒否権を行使させたのは一部国民の声だった。

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最終更新:7/1(土) 6:01
ニッケイ新聞