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北海道・羅臼沖はシャチの社交場 餌追い釧路沖に 北大院生ら調査で解明

7/1(土) 7:00配信

北海道新聞

アザラシの出産に合わせて来遊

 なぜシャチは釧路沖や羅臼沖に集まるのか―。北大など道内外5大学の研究者や専門家でつくる研究グループ「北海道シャチ研究大学連合」が行った5年間の調査で、その理由が浮き彫りになってきた。タラやイカ、アザラシなど餌を追って集まるのに加え、羅臼沖はほかの群れと交流する場として利用している可能性も明らかになってきた。

 シャチは世界各地に分布し、日本でも国内全域で目撃されている。しかし、毎年決まった時期に集まるのは国内では釧路沖(7~11月ごろ)と羅臼沖(4~8月ごろ)だけとみられる。

 研究グループは釧路沖で2010~15年の10~11月、羅臼沖で12~15年の4~6月、目視調査を実施。いずれも、餌となるタラやイカ、イルカなどの分布と重なる。また、羅臼沖は3~4月、流氷上でアザラシが出産ピークを迎える繁殖期に合わせて来遊しているらしいことも分かった。

「道東沖は重要な利用海域」

 さらに、羅臼沖では興味深い事実も。12年5月に100頭もの群れが観察されたほか、15年には交尾とみられる行動も観察された。餌場だけでなく、他の群れと交流する「社会行動の場」として利用している可能性が考えられるという。

 中心となって調査した北大大学院環境科学院の宮本春奈さん(24)は「羅臼沖に広くシャチが分布しているとは予想していなかった。道東沖がシャチにとって重要な利用海域であることが再確認できた」と話す。

北海道新聞社

最終更新:7/25(火) 16:38
北海道新聞