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MSCソフト、自動運転車向けCAEプラットフォーム開発、AIが設計最適化

7/1(土) 16:00配信

日刊工業新聞電子版

■走行シミュレーションの挙動をAIが分析

 エムエスシーソフトウェア(東京都新宿区、加藤毅彦社長)は、人工知能(AI)を活用したコンピューター利用解析(CAE)プラットフォームを開発する。道路や天候を再現したシミュレーション環境下での自動車の挙動をAIが分析する。検証結果をサスペンションやブレーキの機構解析などに反映して自動運転車などの設計を最適化する。2018年以降、CAEとAIの連携を順次強化してプラットフォームを形成していく。

 エムエスシーは、従来の設計段階での材料や構造などのCAEと、製品運用段階のシミュレーションの工程を一体化する。地図情報などとつながった交通シミュレーションの中での車体やセンサー、ブレーキの挙動を元に、AIが製品構造や部品設計を改善する。

 プラットフォームには部品や製品挙動のデータを蓄積していき、AIが設計の最適化を繰り返し学習する。これにより、自動車や鉄道、航空機など多様な環境下で動く製品の性能を高度化する能力が高まる。

 ソフトウエア各社では設計や解析のソフトを統合して、技術者が効率的に製品開発を行えるプラットフォームを強化している。一方、エムエスシーのプラットフォームのように製品の運用段階でのシミュレーションを元に、AIが設計を改善する仕組みは珍しい。

 親会社の米MSCソフトウェアのグループは、20カ国以上の拠点で自動車や航空機分野など約4000社にCAEソフトを提供。このうち日本法人のユーザー企業は約1000社。近年は、設計時の高度解析の需要の高まりを背景に、日本で毎年70社程度ずつユーザーを増やしているという。