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動く戦車の保存が重要なワケ 紛糾必至? 防衛技術博物館、設立の意義と課題と危惧

7/1(土) 18:12配信

乗りものニュース

防衛技術博物館、設立に向け議員連盟発足

 2017年6月14日(水)、日本における防衛技術の歴史継承を目的とする博物館の実現を目指す、「防衛技術博物館の設置を実現する議員連盟」が設立されました。

【写真】英国に現存、大日本帝国陸軍「ハ号」戦車

 現在、世界において戦車を設計から生産までしている国は、わずか10か国程度。日本はその一角でありながら、戦車やそのほかの軍用車両は自衛隊の資料館など一部をのぞいて保存されておらず、特に自衛隊創設初期である昭和30年代の装備品は非常に厳しい状況にあるといいます。

 そして「防衛技術博物館」はこうした各種兵器を、諸外国における戦車博物館や戦争博物館のように保管すること、たとえば戦車などは実際に動かせるよう動態保存することで、技術遺産として次世代へ残すことを目的とした施設になるそうです。場所は静岡県御殿場市での建設を目指すとしています。

 会長に就任した中谷 元 衆院議員は「防衛技術博物館設立は戦後初の試みであり、自衛隊60年の歴史、旧世代から新世代への継承の方法を皆で考える場にしたい」と設立総会において抱負を述べました。

目指す理想と、切っても切り離せない危惧

 2010(平成22)年、「御殿場タンクミュージアム」構想としてスタートし、今回議員連盟の設立を実現した「NPO法人 防衛技術博物館を創る会」の小林雅彦 代表理事は防衛技術博物館の意義について、「全ての人に防衛に関する技術を伝えるためにあると位置付けており、そのなかでもっともご来館頂きたいのは次の世代を担う若者や子供たちである」といいます。

「海外に行けば数多くの動く戦車や素晴らしい博物館がありますが、現地に行ってそれを観る機会のある小学生が果たしてどれだけいるでしょうか。行く機会がないというだけで未来が失われるのはとても残念な事だと思います。学びの機会を与えるのが私たち大人の役割だと考えています。そこから何を学び得るかは皆さんの自由だと思います。博物館がその学びの機会の場になる事を信じて私たちは活動しています」

 しかしながら、防衛技術博物館にはやはり課題も少なくないようです。展示の中心は兵器となりますから戦争史とは切っても切り離せず、紛糾は避けられないでしょう。またたとえばウクライナの大祖国戦争博物館(キエフ市)は、2014年に発生した内戦における戦死者の遺品を展示した結果、博物館以上の意味を持ってしまったといいます。こうした、技術史の継承という本来の目的以外の意味を持つ危険性も考えられます。

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