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ロケ地観光に高まる関心 地方活性化の一翼担えるか

7/1(土) 15:30配信

デーリー東北新聞社

 映画やテレビドラマのロケ地を訪れ、名所観光やご当地グルメと併せて楽しむ「ロケツーリズム」への関心が高まっている。地方創生の一翼を担い、外国人観光客誘致の促進につながる分野として国が力を入れ始め、6月21日に東京都内で開かれた「ロケツーリズム協議会」の会議には、全国のまちおこし団体や企業から約200人が参加。地域活性化に生かそうと、ロケ誘致やPRのノウハウを学んだ。

 「3年間で88作品のロケが決まった」「撮影費と宿泊、打ち上げで250万円の収益があった」―。ロケの受け入れで効果を上げている地域や企業の実例が紹介されると、参加者は身を乗り出して聴き入った。

 同協議会は、観光庁の呼び掛けによって2012年度に開催した「ロケツーリズム研究会」と研究会を発展させた連絡会を母体に、16年10月に発足。国内唯一のロケ情報誌「ロケーションジャパン」を発行する地域活性プランニング(東京)の藤崎慎一社長が会長を務める。

 20年の東京五輪に向けて国がインバウンド拡大に力を入れる中、同庁の「テーマ別観光による地方誘客事業」に16、17年度と選定されて支援を受けている。席上、同庁観光資源活用推進室の根来恭子室長は「ロケツーリズムは各方面の注目が高く、非常に期待している」と述べた。

 この日の会合は、本年度初めてのオリエンテーションの位置付けで、藤崎会長を中心にパネルディスカッション形式で進行。ロケの誘致と観光活用による地域振興を成功させるポイントとして▽ヒアリングシート・規約書・組織的な対応の“三種の神器”▽ロケ地マップによる行楽度アップ▽広告換算▽シティープロモーションのための権利処理―の4点を強調した。

 映画会社のプロデューサーらも出席し、グループワーキングや懇親会で出席者と交流を深めた。

 会議には、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で経済波及効果などの恩恵を受けた岩手県の関係者の姿もあり、ロケ地観光の可能性に期待を膨らませた。

 昨年度から出席している北三陸「あまちゃん」観光推進協議会の事務局で、久慈市観光交流課の米内千織主査は「他地域の事例は励みになるし、制作者とのつながりもできる」と話し、新たなロケ誘致やPR力アップへの意欲に燃えていた。