ここから本文です

【債券週間展望】長期金利は上昇か、海外金利の先高警戒感や入札重し

6/30(金) 16:55配信

Bloomberg

7月第1週(3日-7日)の債券市場では長期金利が上昇すると予想されている。海外長期金利の先高警戒感が強まる中、週内に10年債と30年債の2回の入札を控えて売り圧力が掛かりやすいことが背景にある。

長期金利の指標となる新発10年物347回債利回りは27日、順調な2年債入札結果を受けて0.045%と7日以来の水準まで下げた。29日は新発10年債として2カ月ぶりに業者間を仲介する日本相互証券で取引不成立となった。一方、30日には海外金利の上昇や弱めの日銀オペ結果を受けて水準を切り上げ、一時は0.085%と3月15日以来の水準まで上昇した。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「米雇用統計などの指標をきちんと見て動く展開が見込まれる。強い指標が出るとタカ派的なことがイメージされ、金利が上がりやすくなる。海外金利が上がれば国内債利回りも連動すると思われる」と指摘。「国内の入札前にはヘッジ売りも見込まれ、どちらかというと金利は上昇方向」と予想する。

米国では3日に6月の供給管理協会(ISM)製造業景気指数、7日に6月の雇用統計など主要指標の発表が相次ぐ。

10年と30年債入札

財務省は4日に10年利付国債入札、6日には30年利付国債入札を実施する。発行予定額は10年債が2兆3000億円程度、30年債が8000億円程度となる。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「10年債と30年債の入札が続くことは上値を抑える要因だが、下値では投資家の押し目買い姿勢が続いており、いずれの入札も無難に消化されるだろう」と見込む。

3日には日銀が6月調査の企業短期経済観測調査(短観)を公表する。ブルームバーグがまとめた市場予想中央値では、大企業・製造業の業況判断指数(DI)はプラス15が見込まれている。前回3月調査ではプラス12だった。

市場関係者の見方

*T◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト*米国に続いて欧州でも金融政策の正常化に向けた動きが意識され円安の流れも強まっている、欧米長期金利の上昇を受けて上値の重い展開が予想される*日本は欧米と比べて物価の上昇圧力が弱く2%の物価安定目標には遠く及ばない状況、日銀は大幅な利回り上昇を抑える姿勢を維持するだろう*長期金利の予想レンジは0.05~0.10%

◎マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長*10年債と30年債入札、グローバルに金融緩和を緩める方向になりつつあるので、特に30年入札はあまり良い結果にはならないのではないか*それでも30年債利回りは0.9%には届かないかもしれない*長期金利の予想レンジは0.06~0.10%

◎メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジスト*10年はさすがに0.1%を超えたら指し値オペが入る可能性が高いので入札は無難にこなすとみられる*30年債入札は気になるが、金利が0.9%近くになれば少しは実需の買いも出てくるのではないか*長期金利の予想レンジは0.04~0.09%*T

Kazumi Miura

最終更新:6/30(金) 16:55
Bloomberg