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子育て6言語で支援 外国人「応援キット」好評 かながわ国際交流財団作成

7/2(日) 18:30配信

カナロコ by 神奈川新聞

 県内に住む外国人の出産や子育てをサポートしようと、かながわ国際交流財団(横浜市神奈川区)が作成した「外国人住民子育て応援キット」が好評だ。妊娠・出産、育児時に必要な手続きなどを分かりやすく解説したチャート図や多言語医療問診票などがひとそろえになっており、6言語に対応している。利用者からは「見やすい」といった声が寄せられている。

 作成のきっかけは、同財団が2015年7月~16年1月に実施した外国人住民への子育て支援に関わる調査。行政や保育所、子育て中の母親らから声を拾うと「言葉や文化の違いで、必要な情報やサービスが外国人に届きにくい」という実態が分かった。

 そこで「妊娠の早い段階で、外国人住民に必要な情報を確実に理解してもらうことが重要」との思いから、資料などをまとめたキットを発案。ことし5月に1万3200部を作り、県内市町村の母子手帳交付窓口や、一部の産婦人科、小児科などで無料配布している。

 キットには細かな心配りが随所に見られる。

 「外国人住民のための子育てチャート」では、取るべき行政手続きが妊娠から小学校入学まで時系列でまとめられ、受けられるサービスも表示。「母子健康手帳をもらう」「出産育児一時金の手続き」といった説明をイラスト付きで分かりやすくした。

 また、産婦人科や小児科で利用できる「多言語医療問診票」や、検診の日程などを書き込める「産前・産後確認シート」などもセットで用意。いずれも中国語、タガログ語、ベトナム語、ポルトガル語、スペイン語、英語の6言語で紹介している。利用者からの好意的な反応だけでなく、県外の複数の自治体から「参考にしたい」などの声も寄せられているという。

 厚生労働省の15年・人口動態統計(確定数)によると、同年の県内の出生数は7万4870人。そのうち両親またはどちらかの親が外国籍の赤ちゃんは約4・5%(3363人)となっている。同財団で多文化共生・協働推進グループリーダーを務める山内涼子さんは「言葉が分からなくても、キットを片手に色々なサービスを受けてほしい」と話している。

 キットは同財団の多言語支援センターかながわ(神奈川区)にもあるほか、財団のホームページからもダウンロードできる。