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下戸だった永井美奈子さん “ワインセラー3台”になるまで

7/3(月) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 日本テレビの才色兼備のアナウンサーとして人気を集め、フリーに転身後は慶応大大学院を卒業するなどマルチな活躍を続けている永井美奈子さん。「ワインエキスパート」の資格を持つワイン好きだ。

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「3センチの永井」

 私は日本テレビに入社した当初、こう呼ばれていたんですよ。ビールをグラスに3センチほども飲んだら、顔が真っ赤になって、それが限界だったからです。

 大学生時代もダメでしたね、アレルギーのせいか体がかゆくなるので、まったくといっていいほど飲みませんでした。そんな下戸の私が今では自宅に120本入るワインセラーを3台持ってるんですから、その頃は想像もできなかったですね。

■江川卓さんから勧められて「6センチの永井」に進化

 ワインとの最初の出合いはニュース番組「ザ・サンデー」の司会をしていた94年の夏。番組のスポーツキャスターだった、ワイン好きで知られる江川卓さん主催のスタッフを交えた食事会の席で「だまされたと思って一口飲んでみたら」と勧められたのがきっかけでした。

 その時は赤ワイン。グラスに恐る恐る口をつけると顔は赤くならないし、体もほてってこない。ちょうど運ばれてきた牛ヒレ肉とフォアグラのステーキを食べながら飲むとそれまでの味と違う。よりうま味が深まり、すごくおいしい。ついついグラスを空けてしまいました。

 私にとっては快挙も快挙。「3センチの永井」が「6センチの永井」に進化した瞬間でした。そのワインこそボルドーの超高級ワイン「シャトー・ペトリュス’87」。おいしいわけですよ。

 それからは江川さんの食事会がさらに楽しくなり、「これを飲んでみろ」「これとこっちの違いがわかるか」って。普段は飲まないのに、その時だけ少しずつ飲むようになったんです。

 そして翌年11月、休暇を利用してイタリア在住の友人とともにトスカーナのキャンティのワイナリーへ。残念ながら、ブドウがたわわに実ってる光景は見られませんでしたが、オリーブオイルの収穫時期でお祭りをしていて、取れたてのオリーブオイルと地元のキャンティをいただきました。そこで作られた生ハム、パンにはオリーブオイル。ワインはその産地の料理が一番合うという、ワインの原点を体感しました。

■大学受験以上に勉強して「ワインエキスパート」を取得

「ワインエキスパート」の資格を取得したのはフリーになった後の98年です。名ソムリエの田崎真也さんと司会をさせていただいた「わいん好き」(テレビ東京、97年10月~98年9月)がご縁です。 この番組で私は生徒役、もちろん先生は田崎さん。当初、中途半端な知識は不要と思い、「ワインのことは勉強しません」と宣言して始まったものの、まず田崎真也ワインサロンの初心者向け半年コース「ワイン味わいのコツ」を受講し、その後講座の空き状況もあって「ソムリエコース」へ。ただし、私は飲食店で働いてませんから、受験資格があるのは「ワインエキスパート」だったんです。

 ただ、こんなに大変でつらいものとは思いませんでした。筆記試験の他にテイスティングの試験があり、香り、味わい、色などを的確にコメントしてワインに使われているブドウの種類を答えなくてはならず、出勤前に3種類のワインをテイスティング。これを日課に、時間さえあれば教科書や参考書を読んでいました。今振り返るとタモリさんの「笑っていいとも!」のレギュラーを抱え、他にも大忙しだったのによくぞ挑戦したものだなって思いますね。多分、大学受験以上に勉強したんじゃないかしら。

 その甲斐あって、一発で合格。達成感は大きかったですよ。こんな経緯があるので「永井さんは高級ワインしか飲まないんでしょ?」って聞かれるんです。でも、まったくの誤解です。「わいん好き」では、紹介するワインは3000円台までって不文律があったおかげで、安くてもおいしいワインを見つけるのが結構得意。自宅での普段飲みワインは2000円前後が多いくらいです。

 ワインは1本750ミリリットルで一人で飲むにはちょっと多いサイズですよね。だから、だれかと分かち合う飲み物だと感じています。そして基本は食中酒。大切な人と分かち合いながら食事をよりおいしくする。それがワインの魅力だと思います。特別な日ではなく日常的に家庭で気軽に楽しんでほしいですね。