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渡良瀬遊水地、ラムサール登録5周年 湿地の恵み次世代に

7/3(月) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

渡良瀬遊水地が3日にラムサール条約湿地登録5周年を迎えるのを記念し、今後の環境保全や利活用を考えるシンポジウムが1日、栃木県栃木市の藤岡文化会館で開かれた。パネル討論や講演が行われ、古河市を含む茨城、栃木、埼玉、群馬の4県の4市2町が現在までの活動を紹介。遊水地を将来に引き継ぐために、協力して継続的な治水対策や自然を守る取り組みを進めていくことを宣言した。


6自治体のほか、国交省や環境省、市民団体でつくる同遊水地保全・利活用協議会(会長・鈴木俊美栃木市長)が主催。条約の柱である「保全・学習」「賢明な利用」「交流・学習」の促進を目的に初めて開かれた。会場には関係者や市民220人が来場した。

パネル討論では6自治体の首長ら8人が登壇し、それぞれの取り組みを披露。針谷力古河市長は「貴重な地域資源として市民と共有意識を高めながら、利活用や保全活動に取り組んでいる」と述べ、小学生の自然体験活動「わたらせ水辺の楽校」や野鳥観察会といった市内活動を紹介した。

討論後、鈴木会長が宣言文を読み上げ、洪水対策によってかつての人々の暮らしと引き換えに得た湿地の恵みを「次世代に引き継がなければならない」と強調。治水機能強化や環境保全の推進、地域振興につながる取り組みを進めることを誓った。

このほか、群馬大大学院の清水義彦教授が「遊水地の治水・利水と自然環境との調和」をテーマに講演。同協議会が募集していたロゴマークの表彰式や、各団体の活動を紹介するパネル展示も行われた。

会場で耳を傾けた市民団体「わたらせ未来基金」の内田孝男さん(66)は「登録時は温度差があった自治体に一体感が出てきた。これからは市民にも関心を広げ、自治体と対等な立場で一緒に活動を進めていければ」と感想を話した。 (溝口正則)

茨城新聞社