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全米女子アマ2勝の逸材 カンが亡き父に捧ぐ初勝利

7/3(月) 15:56配信

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)

◇海外女子メジャー第2戦◇KPMG女子PGA選手権 最終日(2日)◇オリンピアフィールズCC(イリノイ州)◇6588yd(パー71)

【画像】優勝カップを掲げるダニエル・カン

2017年の女子メジャー第2戦は、最終日に首位タイから出たダニエル・カンが6バーディ、3ボギーの「68」で回り、通算13アンダーとしてツアー初勝利をメジャー大会で飾った。

ビッグタイトルを手にしたのは、ツアー未勝利選手ではあったが、必ずしも“伏兵”によるサプライズではなかった。カリフォルニア州生まれの韓国系米国人のカンは、ジュニア時代から将来を嘱望された逸材だった。2007年に14歳で「全米女子オープン」に出場し、ペパーダイン大時代には2010年から「全米女子アマチュア選手権」を2連覇。11年には全メジャー大会に参戦した。

同年プロ転向し、目の前に広がっていた明るい未来は13年に暗転した。アマチュア時代にキャディを務めていた実父がガンで死去。ツアー初勝利の瞬間はなかなか訪れず、今になってようやく「この4、5年は本当に苦しかった。でもこれが人生」と振り返る。「できることなら、父に私の勝った姿を見てもらいたかった」と涙した。

「全米女子アマチュア」のとき、寡黙だった父に「この1.2mのパットを入れたらテレビを買ってあげよう」と発破をかけられ、見事に決めたのが思い出だという。

この最終日、前の組のブルック・ヘンダーソン(カナダ)に通算12アンダーで並ばれて迎えた18番(パー5)。カンは2オンに成功し、8mのイーグルパットを1mショートさせた。

「最後のパットのとき、全米アマのときの父の言葉を思い出したの。だから、怖くなんて全然なかった」。バーディパットを沈め、静かにガッツポーズして見上げた夕焼け空。その1時間後、コースには雨が降り注いでいた。(イリノイ州オリンピアフィールズ/桂川洋一)