ここから本文です

【ベトナム】年内は緩やかなドン安=三菱東京UFJ銀

7/3(月) 11:30配信

NNA

 三菱東京UFJ銀行ホーチミン支店は6月28日、半年に一度の「経済為替講演会」をホーチミン市内で開催した。同行の専門家は、年末にかけて通貨ドンは米ドルに対して2%程度安くなるとの予測を示した。
 6月20日現在の実勢レートは1米ドル=2万2,725ドンだった。ホーチミン支店の長岡貴博トレジャリー課長は、年末までの予想レンジは1米ドル=2万2,725~2万3,225ドンとした。長岡氏は根拠として、貿易赤字基調が下半期(7~12月)も続くと見られることから、ドン安圧力が高まる一方で、外貨準備残高が過去最高水準に達していることが見込まれるため、急激なドン安の動きに対してはベトナム国家銀行(中央銀行)がドル売りする余力があると分析した。
 また消費者物価指数(CPI)は1~5月の上昇率が年初来で4.47%に達しているが、足元では豚肉価格の下落などで落ち着いている。ただし長岡氏は、「インフレ率は数カ月は落ち着くかもしれないが、輸入が増える年後半に向けて再度上昇するだろう」と見ている。
 ■1ドル110円割れ定着へ
 同行アセアン金融市場部の井野鉄兵シニアアナリストは、米ドル・円相場について講演し、円の対米ドルレートは下半期から来年初頭にかけては110円割れの水準が定着する可能性が高いとの予測を示した。まず米ドルについては、米国による利上げや金融引き締め政策が来年以降も継続するかという点について市場に懐疑的な見方もあるため、ドル高が進みにくい状況にある。他方で円については、金融緩和の拡大余地が小さくなっており、経常収支の黒字も高水準にある。このため「緩やかなドル安円高の基調が続く」とした。
 経済調査室の佐藤昭彦室長は、世界経済の先行きについて概観した。佐藤氏は、昨年後半以降、先進国や中国の景気が上向いており、世界のマクロ経済は安定していると分析。同行の予測では世界41カ国・地域の国内総生産(GDP)の実質成長率は今年は2.9%、来年は3.0%と予測している。佐藤氏は、「当面は世界経済は安定して推移するのではないか」との見立てを示した。

最終更新:7/7(金) 14:15
NNA