ここから本文です

焼き畑農業、井川から発信 伝承へ任意団体設立 静岡

7/3(月) 8:23配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 静岡市葵区井川地区で、伝統の焼き畑農業を広く知ってもらうための取り組みが進んでいる。地元の自治会連合会長らがこのほど、任意団体「井川の焼畑農業の会」を設立し、焼き畑農業のPR事業を計画した。地域一体で旧来の農法や山間の農業文化を守り、発信していこうと活動に本腰を入れる。

 焼き畑農業は、農地に不要な樹木を敷いて焼き、土を熱することで発芽率の向上や害虫駆除、雑草の防止などを図る手法。かつては全国各地で主流の農法だったが、高度成長期以降、作付面積は減少の一途をたどった。

 井川地区は焼き畑農業が続く希少な地域で、現在もアワなどの雑穀を中心とした在来作物を栽培している。

 同会は最初の取り組みとして、茶畑だった耕作放棄地を利用し、8月6日に山焼きを行い、同地区の在来作物のソバ栽培を始める。

 6月中旬には、会員やボランティアの約20人が山焼きの準備に着手。延焼防止のための雑木伐採や樹木を並べる作業に汗を流した。近隣住民と協力し、山焼き時に使用する樹木の集積、耕作放棄地に残る茶の根の伐根も同時に進めている。

 同会事務局の杉本史生さん(41)によると、秋には農地を開放してソバの花を観覧できるようにするほか、収穫時にも観光客向けの体験型イベントを計画している。杉本さんは「焼き畑農業は全国的に珍しい。現代の技術も取り入れ、アレンジした手法を通じて、昔からの伝統を感じてほしい」と話した。

静岡新聞社