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ソニー、手持ちの腕時計で電子マネーが使える「wena wrist leather」発表 バンドを単体で売り始める理由とは

7/3(月) 19:56配信

ITmedia NEWS

 「腕時計は嗜好(しこう)品で、人によって好きなデザインは異なる。思い入れのある腕時計とスマートウォッチを組み合わせて使えるものができれば、(Apple Watchと)十分戦えるのではないか」──ソニーの對馬(つしま)哲平統括課長(新規事業創出部 wena事業室)はそう話す。

【画像】職人の手作業で小型FeliCaモジュールを内蔵

 ソニーは7月3日、電子マネーが使えるFeliCa内蔵の腕時計用レザーバンド「wena wrist leather」(ウェナリスト レザー)を12月下旬に発売すると発表した。価格は8380円(税別)。

 wena wrist leatherは、バンド部分にFeliCaチップを内蔵した腕時計用のレザーバンド。対応するベルト幅は18ミリ、20ミリ、22ミリ。新規開発の小型FeliCaモジュールを職人の手作業でベルトに入れ込むことで、細いスペースに内蔵することを実現したという。カラーバリエーションは「ブラック」「タウニーブラウン」「ワインレッド」「ホワイト」の計4色。

 さらに、スマートフォンの通知機能や活動ログ機能、FeliCaに対応するステンレスバンドを備えた腕時計「wena wrist」(発売中)のステンレスバンド単品販売も7月11日に始める。価格はシルバーが3万3880円、ブラックが3万6880円(いずれも税別)。標準のベルト幅は22ミリ。別売りの部品を取り付けることで18ミリ、20ミリにも対応する。

●ベルトの単体販売、なぜ?

 wena wristは、同社の新規事業創出プログラムから生まれた製品。ソニーのクラウドファンディング&ECサイト「First Flight」で1億円以上の支援を集め、2016年6月には一般販売をスタートした。

 それから約1年、コアとなるバンド部分を単品で売り出す理由はブランドコンセプトの変更にある。従来は「自然に身に付けられるスマートウォッチ」としていたが、今回から「ヘッドとバンドの自由な組み合わせで、あなただけのwena wristを」に改めたのだ。

 「『wena wrist』が腕時計であることを周知するために、当初はセット販売で展開してきた。現在は認知が広まったと考え、バンド部分の単品販売に至った」(對馬統括課長)

 スマートフォンとの連携機能も備えるwena wrist(ステンレスバンド)は、ITリテラシーの高い“ガジェット好き”な層の注目を集めた一方で、對馬統括課長は「決して万人に受けるものではない」と冷静に分析する。

 「新規性のあるデザインやおしゃれさなど、腕時計をファッションで楽しむユーザー層にスマートウォッチの未来がある。ディスプレイに時計の針を表示したところで、アナログの美しさは表現できないのではないか」(對馬統括課長)

 好みの腕時計に取り付けられるwena wrist leatherによって、スタイリッシュな見た目を好むライト層など、幅広い客層にアプローチする構えだ。

●wena wristのSuica対応「実現難しい」

 wena wristが対応する電子マネー機能は「楽天Edy」「iD」「QUICPay」「ANA」「ヨドバシゴールドポイント」「d POINT」だ。交通系ICカード「Suica」への対応を期待する声もあるが「実現させたいと思っているが、今のところ対応予定はない。関係各所の事情で実現は難しいかもしれない」(對馬統括課長)という。

 「日本初のスマートウォッチとしてAppleやサムスンに負けたくないと思っているが、同じ土俵にすら立てていないとも思っている。『スマートウォッチに自由を』をテーマに掲げながら、海外展開も視野に入れて頑張っていきたい」(對馬統括課長)

最終更新:7/4(火) 0:53
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