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中日・森監督インタビュー(上)「キューバの選手は意外とみんなマジメなんだよ」

7/3(月) 22:43配信

スポーツ報知

 こんにちは、SHEILAです! ラテン選手の本音に迫るこのコーナーですが、今回はスペシャル企画です。中日の森繁和監督(62)にインタビューしてきました。中日には中米出身の選手がたくさんいます。そして期待どおり活躍しています。毎年のようにキューバやドミニカ共和国を訪れ、彼らに愛情を注ぐ森監督がいるからこそだと思いました。ラテン選手の魅力や、中米訪問の思い出話など、たっぷり語ってもらいました。全3回に分けてお送りします。

 ―ドラゴンズは中米出身の選手が多いです。キューバの選手も多いですね。これって偶然ですか?

 「オレの中では、キューバとドミニカ(共和国)出身が多くなっていくね。たまに違う国もいるけど。キューバの選手は(能力が)上がっていくし、意外とみんなマジメなんだよ。見た目より」

 ―ラテン選手の良さって何ですか?

 「とにかく明るいこと。日本に来ている人はみんなそう。それと、学ぼうっていう好奇心が強い。今までやってきたキューバの野球ってのもあるだろうけど、日本の野球には彼らの頭に入っていないものもいっぱいある。それをやったら、生活、給料、そして野球人としてもプラスになることが多いということも分かっていると思う」

 ―プラスになる要素ってどんなことがあります?

 「投手で言うと、対バッターのこと、守備位置のこと、こんなことまでいろいろやらなきゃいけないのかというのもある。バッターからすると、こういう攻め方あってこういうシフトもあって、球種によってどうなるかっていうのがある。慣れるまで時間かかる場合も多いよ。そこで『それは(自分の目指す野球とは)違う』なんていうヤツは成功しない」

 ―中にはいるでしょうね。メジャーに長くいる選手とか。

 「いるいる。でも、メジャーだと、技術面以外でも私生活とかでもいろいろあるんじゃないかな。例えばいじめとか。その点、日本人はそういうことはしないし、向こうも溶け込んでくれる。野球に関して(日本人)は優しく(対応)してくれるうれしさもあるんじゃないかな。オレもそれを見せてやらないといけない。お互いが分かり合った時には、監督のためにっていうふうな思いを日本人以上に持ってくれるよ」

 ―中米に行くと、素晴らしい原石がたくさんいたりしませんか?

 「そりゃあいるよ。でも、獲れないケースもあるしね。他に持っていかれて」

 ―逆にこういうラテン選手はダメっていうのはありますか?

 「ふだん何でもない選手でも、酒が入ると人が変わるってのはいるね。オレは必ず(獲得する前に)一回、二回はメシに行って、必ず酒を飲ませる。ベロベロに酔っても、しっかりしてるヤツじゃないとダメ。日本なんてどこででも酒が飲める。何やるか分からないから。いい選手だけど(酒癖が悪いから)ダメだ、って(獲得の)手前で切った選手は何人かいる」

 ―それって選手にも直接言うんですか?

 「そりゃあ言うよ。日本という国は安全な国だけど、ダマされやすい国でもあるよって」

 ―この選手は日本に合う、合わないって、決め手はどんなところにあるんですか?

 「まずバッターなら、オレがピッチャー出身だから、自分が投げてたらこいつは(打ち取るのに)イヤなイメージだなって(のを見る)。それにはまず投手を心理的に『長打を打たれたくない』って(思わせられるかどうか)。対応できる打撃、それと聞く耳を持つだろうか、練習をマジメにやるだろうか、などを見る」

 ―ピッチャーなら?

 「日本の打者にこういうことやられたらカッとなるだろうな、つぶれてしまうな、とか(を考える)。直せるなら直すけど、そうじゃない選手は(選択肢から)外していく。(いま中日に)若い投手が一人、育成でいるんだけど(キューバ出身のマルティネス投手)、彼は日本の野球から覚えたら早いかなってのがある。若い時期から、野球だけでなく日本の環境、私生活まで教えて。で、キューバに戻ったらオフに試合に出てと」

 ―色がついてないですよね。

 「始めに日本に来た時は『こんなところで野球って出来るの』て感じだったよ。ドーム球場で野球やれるの、とか。新幹線に乗って『怖い』って言ってたし。ビルはいっぱいあるし。向こうと比べたら何から何まで新しい」

 ―180度違うでしょうね。

 「そうそう、そういう中で野球やってると、野球道具とかいろんな人がいろんなものをいっぱい(タダで)くれる。そういう環境の中で放りっぱなしにしとくわけにはいかない。そういうことをコーチ陣に教えてる。仮に(日本で)うまくいかなかったとしても、向こうに帰ってから指導者になれるようにはさせる」

 ―監督がいいところって、そこかもしれませんね。選手の先まで希望を与える。大事に選手を扱う。

 「あいつらだって、こんな遠いとこまで来て苦しんでいるわけだし、たいへんだよ。オレだって向こうに何か月もいるとなにかでお返ししたい気持ちになる。野球自体は一緒でも、環境が全然違う。日本で一生懸命やってる姿を見ると、どんどん(試合で)使ってあげたいし、いろんなことをしてあげたくなるよ」

最終更新:7/5(水) 11:30
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