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進化する豪華バスツアーは「個人対応」がカギ、全席にiPad・ロッカーを搭載したクラブツーリズムの最新車両を取材した

7/3(月) 10:00配信

トラベルボイス

クラブツーリズムは2017年7月1日、最上級ブランド「ロイヤル・グランステージ」の国内ツアーバス「ロイヤルクルーザー四季の華」で、最高級の新車両「碧(あおい)号」の運行を開始した。

【写真】新車両の内装など

高級ツアーバスは、今年だけでも阪急交通社やJTBなど、大手旅行会社による新車両の投入が続き、静かな競争が始まっている。そのなかでクラツーは、2007年に初代「風号」で参入した、高級バス歴10年の先駆け的存在だ。

深緑色と濃紺色のシックな外観に、木材を多用したインテリアとベージュの本革シートの内装が上質な寛ぎ感を醸し出す。しかし、テーマ旅行部部長の栗山千三氏は「豪華なだけではお客様にアピールしない」とも語る。7代目となる高級バス「碧号」で、クラツーが提供しようとする新たな価値・体験とは? 先ごろ開催された記者会見と試乗会で、開発担当者の話を聞いてきた。

足元に手荷物置き、床下トランクに個人用ロッカー

記者会見で執行役員テーマ旅行部長の中村朋広氏は、「乗ること自体が旅の目的となる、ファーストクラスの乗り心地のバスを完成した」と自信を見せた。そう語る通り、碧号で最も力を注いだのは、ゆとりのある空間の演出だという。

座席数を最大45席に対して19席(乗客18席、添乗員1席)に限定し、座席上部の荷物棚を取り外した。これにより、前の座席との間はもちろん、上部にも空間が生まれ、座席の出入りもスムーズに。窓枠も大きく、移動中の視界も広がり、さらにゆったりとしたスペースが意識できる。

荷物棚の代わりに設置したのが、足元の手荷物置きと床下トランクの個人用収納スペース。貴重品や身の回り品は足元へ。観光地で購入した土産品などは、車内に入る前に個人ロッカーのように収納できる。隣には冷蔵庫もあるので、観光時のショッピングの対象範囲が広がりそうだ。

栗山氏は床下収納について、「(バスの設備で)一番の自慢。恐らく貸切バスでは日本初、もしくは世界初ではないか」と胸を張る。

「特に女性のお客様は足元に荷物を置く方が多いです。小物の出し入れが多いですし、貴重品の入ったバッグを荷物棚にしまうのも抵抗を感じる方もいます」と、その背景を話すのは、開発チームに参加していたロイヤル・グランステージ四季の華・リーダーの藤木志穂氏。

発想の源は、バス乗務員や添乗員がツアー中に気づいたお客様の姿や、「こういうのがあったら便利」というお客様の声だ。開発期間は1年半。チームにはロイヤル・グランステージの支店長や担当社員のほか、同ブランド専属の添乗員、バスメーカーの日野自動車、運行会社のなの花交通バスなど約10人が参加したという。

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最終更新:7/3(月) 10:00
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