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日本で「男女平等」は本当に望まれているのか(後編)酒井順子×ジェーン・スー

7/3(月) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

前編では、酒井順子さんとジェーン・スーさんが変容する男女平等について語り合った。 女性たちの内に確実に潜む「男尊女卑」感覚を吐露するうちに、男性の苦労にも話が及び……。

【画像】日本で「男女平等」は本当に望まれているのか

スー:「男尊女卑」で得してるのは一部の男だけです。日本の自殺は少し減りつつあり、年3万人を下回るようになりましたが、そのうち男性が7割。しかも、働いている世代の男性が多い。女性の中には「こんな会社やめてやる!バカ!」と言える人がいても、定年までは働いているのが当たり前とされる男の人はそれを言えない。酒井さんがおっしゃっていたように、「ここは男に任せた方がラク」という思いは絶対私たち女性にある。男性にはそこを突いてほしいですよね、「今ラクしようとしてるでしょ」って。

酒井:人間、ラクさに勝てるものはなかなかない。ちょっとばかりの給料や名誉ならラクさの方に走る人は少なくないでしょう。会社にいたら私だってそうしたでしょうし。家族の生活スタイル次第ですが、仕事において、やり甲斐よりもラクさを重視する人も多い。

同じリスクを背負わなければ平等はない

スー:酒井さんは著書のなかで「一歩引くことが一段下がることだと思っていませんでした」とおっしゃっていましたが、私もそれに気づいていなかった。気付かずにやっている女性がほとんどだと思います。同じリスクを背負わなければ平等はないということを。

酒井:区別と差別の違いというか、左と右に分けてるつもりが上と下に分けていることがすごく多いですよね。

BI:酒井さんはベストセラー『負け犬の遠吠え』の時もそうでしたが、人が見つめたくない“潜在意識”を表面化させますよね。

酒井:昨日、とある男性メディアから取材があって、「それで男尊女子っていうのは女性の何割くらいいるんですかねえ」と質問されました。

スー・BI:えー!?(笑)

酒井:全くわかってない(笑)。

スー:っぽいなー。ガッカリして肩が床まで落ちますね(笑)。どう答えられたんですか?

酒井:「ですから、すべての女性の中にそういったエキスの濃淡がね」と。「すべての人の中にあったりなかったり」と言っても、「じゃあ、だいたい酒井さんの感覚でそれは何割くらい?」と。

スー:違うし(笑)。これは私にとっても大命題なんですが、「男と同じ権利を!」「それはおかしい!」と言う話をしたり、文章に書いたりすることでお金を稼ぐことができる女性がいる一方、夫を「主人」と言わないと、周りの住環境を含めて回らなくて、盲目的にそう言わざるを得ない女性もいるわけじゃないですか。

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