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建設現場から100万人が離職、ゼネコン大手が一斉に生産性革命

7/3(月) 14:39配信

日刊工業新聞電子版

■現場は据え付けるだけ

 ゼネコン大手が建築工事の生産性向上を推進する。竹中工務店は建物情報が入っている3次元(3D)モデリングのデータを部材加工会社と共有し、現場作業を効率化する。鹿島は管理システムを本格稼働し、現場が施工に集中できる体制を整える。

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向けた工事の本格化や深刻化する人手不足に対応。他業界より遅れている働き方改革の実現にもつなげる。

 竹中工務店は建物の3Dモデリング技術であるビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)のデータを、壁の下地で使う軽量鉄骨の加工会社と共有を一部始めた。加工会社はデータで軽量鉄骨の収まり具合を確認して工場で加工する。現場では据え付けるだけですむ。耐火性の木質構造材でも実施する。

 鹿島は建築工事の管理システム手法「建築工事トータル・マネジメント・システム(KTMS)2017」を導入した。プロジェクトの着工までに、さまざまなリスクを抽出・検討して最小限に抑える仕組みを取り入れ、現場が施工に集中できるようにする。情報通信技術(ICT)ツールも活用し、作業調整や検査業務などを効率化する。

 大成建設はICTを使い生産性向上を目指す「生産技術推進部」を設置した。支店や現場で取り組んでいる生産性向上の活動をネットワーク化。技術やノウハウの共有、現場の活性化につなげる。

 建設業界は技能労働者の高齢化が進んでおり、今後10年間で約100万人以上が離職するとみられる。政府が進めている働き方改革に対応し、現場の週休2日制の導入検討に乗り出したところだ。働き手に魅力ある建設業界にするために、一層の生産性向上の取り組みが不可欠となっている。