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国内最年少肺移植の1歳女児退院 岡山大病院、経過は順調

7/3(月) 23:50配信

山陽新聞デジタル

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)で5月、肺の血管が狭まって心機能が低下する肺高血圧症で脳死両肺移植を受けた1歳女児が3日、退院した。病院によると、女児は生体間を含めて国内最年少の肺移植患者で、合併症もなく経過は順調という。

 同日午前、両親と長男(4)に付き添われた女児は、見送りの医師や看護師らに元気な笑顔を見せながらベビーカーに乗って退院。地元の九州地方に新幹線で向かった。九州大病院で主治医らが術後の状態を観察した後、生まれて初めて自宅での生活を始める。

 母親(39)はドナー(臓器提供者)の家族に宛てて「笑顔で生きていける未来を切り開いていただいた」との感謝の手紙をしたため「多くの人の支えでいただいた命。大切に、大切に育てたい」と目を潤ませた。父親(52)も「家族4人で食卓を囲み、公園で遊ぶという当たり前のことができる幸せを感じる」と話した。

 女児は生後間もなく呼吸状態が悪化したため九州大病院に入院。薬物療法や人工呼吸器を用いるなどしたが改善せず、今年2月に日本臓器移植ネットワークに登録。5月11日、岡山大病院に転院し約6時間半の手術を受けた。

 4日後には人工呼吸器が外せるまでに回復。執刀医の大藤剛宏・臓器移植医療センター教授によると、定期的な診察や免疫抑制剤を飲み続ける必要はあるが、日常生活は支障なく送れるようになるという。

 肺移植患者のこれまでの最年少は、岡山大病院で2014年に生体移植を受けた2歳男児だった。