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「福岡発 売り子名鑑」名前の由来は「北斗の拳」!? 2年連続皆勤賞へ、“売り子ノート”が武器の努力家

7/3(月) 22:48配信

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いったんは売り子を離れるも…「やっぱり自分は売り子がしたいな」

 球場の新たなエンターテインメントとなっている「売り子」。美女どころといわれる福岡のヤフオクドームで働くアサヒビール、キリンビールの両メーカーの売り子を不定期連載で紹介する「福岡発 売り子名鑑」の第21回をお届けする。

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 今回は、アサヒビールの「ゆりあ」さん、だ。

 4月に誕生日を迎え、21歳となった「ゆりあ」さん。名前を見て、パッと思い浮かんだ人も少なくないのではないだろうか。「ゆりあ」といえば…。

「父が『北斗の拳』が好きで、そのキャラクターの『ユリア』から名付けたらしいです。最初はそんなに良く思ってなかったですが、最近ではお客様からも『北斗の拳?』と聞いてきてくれるので、会話のキッカケになっています」。

 人気漫画「北斗の拳」のヒロインで、主人公・ケンシロウの婚約者の「ユリア」から名付けられたのだという。

 現在、法学部に通う大学3年生。大学入学を機に始めた売り子。「野球好きの友達とバイトを探していて、華やかそうだなと思って始めました」というが、始めてすぐに一度辞めてしまうなど、紆余曲折があった。

「友達がすぐに辞めてしまって。寂しくて、私も1回売り子から離れました」。一度は売り子を辞めた。そして、その友人とドーム内の別のアルバイトを始めてみることにした。その初勤務の日。何気なくスタンドを見ると、働く売り子の姿が目に入った。「スタンドを見たら『やっぱり自分は売り子がしたいな』と思ったんです」。その日のうちに、アサヒビールの担当者に電話をかけた。「売り子に戻らせてください」と。

過去最高は200杯超、三塁内野席と左翼外野席で働く「ゆりあ」さん

「キツイとは思っていたんですけど、ちゃんと売れたわけでもないし、1度ちゃんと頑張ってみてから、辞めるなら辞めようと思ったんです。少なくとも1年くらいは続けてみようと」。それでも、復帰当初は辛い思いばかり。「売り方も分からないし、体もキツイ。真剣にやらなくてもいいや」とさえ思っていた心を変えたのは、ファンの存在だった。

「常連さんができるようになって『この人がいつ試合に来ても、自分がビールを注げるように、絶対にドームにいよう』と思えるようになりました。お客様がいつ来るかは分からないので」。2年目の昨季は皆勤賞。ソフトバンクのオープン戦、ペナントレース、そしてクライマックスシリーズと、全試合でビールのタンクを担いだ。 

 3年目を迎えた今季も皆勤賞を目指し、奮闘を続ける「ゆりあ」さん。勤務を終えた後には、ある習慣を欠かさないようにしている。「一度来て、買っていただいたお客様は絶対に忘れないように、必ず手帳に書き込んでいます。見た目の特徴、座る場所、飲むペース、来場する時間…」。日々認める“売り子ノート”が彼女の成長を支えている。

 思いがけない出来事もあった。「この前、家の近くのコンビニで、お客様を見かけたんです」。ある試合で、何度かビールを購入してくれたファンだったという。「『どこ戦で、何番通路の近くで、2杯買ってくれたお客様だ』と思い出しました」。さすがに話しかけることはないが、ふと思い浮かぶところが、彼女の努力の証。過去最高は200杯を超え、今季に入ってアサヒビール全体の日別1位も獲得した。

 中学校時代はバレー部に在籍し「負けず嫌いなんですよね。それを売り子に入って改めて感じました」という。好みの男性のタイプは「何かに向かって頑張っている、尊敬できる、自分も頑張ろうという刺激を与えてくれる人」だという。

 三塁内野席と左翼外野席で働く「ゆりあ」さん。来年は就職活動が待つため、フル稼働出来るのは今季までだ。

「1杯でも買おうと思って呼んでいただけたら、最高のおもてなしをさせていただけるように頑張ります!」

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

最終更新:7/3(月) 22:57
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