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「ひねり王子」支える父 横浜で講演

7/3(月) 10:03配信

カナロコ by 神奈川新聞

 2016年のリオデジャネイロ五輪・体操男子団体総合で日本の金メダル獲得に貢献した横浜市出身の白井健三選手(日体大)の父で、鶴見ジュニア体操クラブ代表の勝晃さん(57)が2日、同市栄区のあーすぷらざで「夢をつかみ取るための子育て法」をテーマに講演した。同区と市体育協会の共催で、約100人が聴講。日本体操界をけん引する「ひねり王子」の努力の積み重ねを紹介し、「一番のファン」として支える親の役割を語った。

 小学校の卒業アルバムに「金メダルを取りたい」と記した健三選手。勝晃さんは「五輪の金メダルは宝くじに当たるより難しい。現実になるよう応援しようと本気になった」。健三選手は3人兄弟の末っ子で「模倣能力が高く、人のやったことを見て、すぐに自分のものにする。2人の兄を目標にぐんぐん成長した」という。

 初出場したリオ五輪では、金メダル最有力とされた種目別の床運動で4位。それでも翌日の跳馬で新技を成功させて銅メダルを獲得した。勝晃さんは「彼は練習で1回でもできたら、その残像を頭にたたき込む。天才と言われるが、上を目指して自分の思いが通じるまで努力し続ける姿勢が今につながっている」と称賛した。

 その上で「アスリートとして大成するには10万時間の積み重ねが必要。一方で体操はできても、知性、教養のない子どもに日の丸は背負えない」とし、学校や家庭、クラブなど多くの大人が連携し、「子どもがストレスを打ち明けやすい環境を整えることが大事」と説いた。

 子育て世代が目立つ聴講者に「今できることを子どもに徹底して伝えることが大切。子どもの決断をそっと後押しする存在になって」と呼び掛けた。2歳の息子がいる同区の住民(42)は「アスリートとしてだけでなく、人としても一流であることを見据えた教育法で勉強になった」と話した。