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GPIFのESG投資、1兆円規模で開始-長期的収益向上目指す

7/3(月) 9:06配信

Bloomberg

世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、ESG(環境・社会・ガバナンス)指数に連動した日本株のパッシブ運用を1兆円規模で始めた。長期的な収益向上と日本企業をめぐるESG評価の高まりを狙う。

GPIFが3日公表した資料によれば、当初選定したのは3指数。このうち「FTSE Blossom Japan Index」と「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」は、環境への配慮と社会的責任、ガバナンス(企業統治)の全てを考慮した総合型。「MSCI日本株女性活躍指数」は、「社会」に属する女性活躍に着目したテーマ型となっている。「環境」分野でもテーマ型の指数を継続審査中だとしている。

高橋則広理事長は同資料で、GPIFが「今回選定したESG指数の活用が日本企業のESG評価が高まるインセンティブとなり、長期的な企業価値の向上につながるよう期待している」とコメントした。また、ESGを重視する海外投資家の注目が高まれば「日本株の投資収益が改善する可能性も高まる」と指摘し、こうした好循環の「恩恵を大きく享受できるのが広範なポートフォリオを持つ大規模な投資家であるGPIFであり、年金の被保険者だ」と説明した。

GPIFは昨秋にかけて国内株式に関するESG指数を公募し、14社から27件の応募を得た。これらの指数に関して延べ数十回のヒアリング、現地調査、合計7回にわたる運用委員会での議論などを経て決定に至った。高橋理事長はESG指数に基づくパッシブ運用は「当初は国内株全体の3%程度、約1兆円で運用を開始した」と説明。「将来的には他のESG指数の活用やアクティブ運用などを含めて拡大していく」としている。

親指数上回るリターン

GPIFの運用資産は昨年末時点で144.8兆円。年金特別会計の約2.5兆円も含めた積立金全体に占める国内株式の割合は24%弱で約35兆円。今回採用したESG指数は全体の8割超を占めるパッシブ運用の中で、TOPIXなどに連動する時価総額型、2014年に始めたスマートベータ型と並ぶ新たな区分とする。運用資産の23%強、約34.1兆円を占める外国株式でも、マネジャー・エントリー制の枠組みで提案を受け付け、順次審査を行う方針だ。

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最終更新:7/3(月) 14:40
Bloomberg