ここから本文です

茨城GG・片岡さん本出版 「自分らしさが大事」、チームへの思いつづる

7/4(火) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

社会人野球チーム「茨城ゴールデンゴールズ」(稲敷市、茨城GG)の選手兼監督・片岡安祐美さん(30)が、「『泣き虫監督』片岡安祐美流 チームの育て方」を出版する。年上の選手が多い中、どうチームを率いていくか葛藤しながらも、選手と対話を重ねて自主性を大切にするチームをつくり、就任4年目で全日本クラブ野球選手権を制覇した。本にはチームづくりへの思いが詰まっており、片岡さんは「理想とする監督になれず、何度も涙を流したが、選手と苦境を乗り越えるうちに、自分らしさが大事だと分かった」と笑顔で話す。


片岡さんは1986年熊本県熊本市生まれ。甲子園に憧れ、小学3年から野球を始め、熊本県立熊本商業高の野球部に入部。高校卒業後、2005年にタレントの萩本欽一さんが監督を務める茨城GGに入団した。萩本監督勇退後の11年シーズンから、茨城GGの監督に就任した。

「就任時は24歳だった。ほとんどが年上の選手で私は監督未経験。どこまで言っていいのか悩んだ」。監督就任時、片岡さんは選手との距離感がつかめなかったという。就任当時、理想としていた監督像は、「寡黙で顔色一つ変えず的確に決断をする姿」だった。しかし、就任から3年間で、全日本クラブ野球選手権には2度出場したものの、いずれも初戦敗退。結果が出ず、「私がいない方が、チームは強くなる」と思い、14年シーズンを最後にチームを辞めようと決意した。

チームを離れる決断をしたことで、「最後だから野球を楽しもう」と吹っ切れた。すると、選手に対する心の壁もなくなり、「本音で対話できるようになった」。試合でサインを出す際に笑顔が増え、チームの雰囲気が良くなった。迷ったときは、周りにも気軽に相談できるようになり、チーム全員が「試合に勝つ」という一つの方向に向かって気持ちを共有し、一人一人が自ら考え勝利に貢献するプレーを心掛けるようになった。その年、チームは同選手権で優勝。女性監督初の偉業を成し遂げた。

片岡さんは今、選手との対話と一人一人の自主性を重視するチームづくりに力を入れる。「私が全てを担うのではなく、遠征時の道具管理や、試合ではいつ投手を交代するかなど、任せられるところは選手を信頼して、判断してもらうときもある。プレーしやすい環境をつくることを大切にしている」と笑顔を見せる。

こうした片岡さんの監督としての経験談が盛り込まれた新刊「チームの育て方」(生産性出版)は、10日発売。四六判240ページ、1500円(税別)。15日午後3時から、東京都千代田区有楽町2丁目の三省堂書店有楽町店2階で片岡さんのサイン会も行われる。問い合わせは佐藤企画(電)03(3505)9743。 (鹿嶋栄寿)

茨城新聞社