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【西武】慎二さんに勝利球を!おかわり2発で連敗脱出、告別式間に合った

7/4(火) 6:05配信

スポーツ報知

◆日本ハム4―11西武(3日・東京ドーム)

 西武は、中村が1試合2本塁打を放つなど、11点を挙げて日本ハムに大勝。連敗を5で止めた。森慎二1軍投手コーチ(享年42)が6月28日に急死してから、初めての勝利で弔いの白星をささげた。日本ハムの大谷は「5番・DH」で4月8日以来のスタメン出場。4回に右翼フェンス直撃の二塁打を放った。

 苦しんで、苦しんで、ようやく勝った。西武ベンチに掲げられた背番号「89」のユニホームは、確かにその瞬間を見届けた。4日にチームが参列する告別式を目前にしての白星。辻監督は安堵(あんど)の表情で口を開いた。「やっと勝ったね。本当に、我々も…あした葬儀に出るのでね。今日のボールを持っていけるのは良かった」。充血した目で言葉を絞り出した。

 6月28日。選手たちは沖縄で行われたロッテ戦後に森コーチの急死を知らされた。ショックの大きさは計り知れない。必死に前を向こうとするナインの姿とは裏腹に、連敗は今季初の「5」に達していた。どん底の状況に苦しむチームを救ったのは、ベテランのフルスイングだった。

 1点差の3回1死二、三塁だ。中村が高梨の外角低め147キロを完璧に捉えた。逆転3ランをバックスクリーン右に運ぶと、2点リードの7回2死では井口から中堅左へ17号ソロ。「負けて、あした(の告別式)を迎えるのは嫌だった。本当に勝てて良かった。なんとか一試合一試合全力で戦いたい」。約2か月ぶり、今季3度目の1試合2発を森コーチにささげた。

 ナインの思いは一つだった。5連敗となった2日の試合後、ベテランの栗山は言った。「おのおのが自分のやるべきことをやれば、必ず勝利がついてくる。自分のやるべきことに集中してやっていきたい」。森コーチ、そして声援を送ってくれるファンに応えるには勝利しかない―。そう信じて前を向き続けた。

 15安打11得点で連敗ストップ。交流戦終了後2勝6敗といまだ苦しい状況に変わりはないが、「一つ勝てば気持ちも変わってくる。ちょっとは楽になってできれば」と指揮官。大きなショックを乗り越えて、トンネルを抜けた。(小島 和之)

最終更新:7/27(木) 2:18
スポーツ報知