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山口・鴻南中サッカー部で指導した松野下真氏 久保を小5で見た時の印象は「スピードも体力もなし」

7/4(火) 11:00配信

東スポWeb

【恩師が語る日本代表エース・久保裕也の原点(1)】ベルギー1部ヘントに移籍後、16試合11得点と躍進したFW久保裕也(23)への期待が高まっている。ロシアW杯アジア最終予選を戦う日本代表でもFW本田圭佑(31)からポジションを奪い、新エースに名乗りを上げたストライカー。そのルーツに迫る短期集中連載「原点」の第1回は、山口・鴻南中サッカー部の顧問として久保を指導した松野下真氏(47=現山口県立下関中等教育学校教頭)が大ブレークの舞台裏を語った。

 ――久保の印象は

 松野下氏:初めて見たのは小5のとき。体が大きくて右も左も蹴れるなというくらいで、スピードも体力もない印象でした。当時はセンターバックとかスイーパーみたいなポジション。ボールが蹴れるから、そういうポジションをやっていて、セットプレーになったら上がっていく感じでした。

 ――FWはいつから

 松野下氏:裕也が中1のとき、3年生が引退して新チームが動き始めるときに、上の年代にたまたまFWの選手がいなくて入れてみようと。前さえ向ければ、いいシュートを打ったりして、頭角を現していきました。

 ――現在も交流する

 松野下氏:地元に帰ったときに会ってますね。今年の正月に会ったときは、ベルギー移籍の話はひと言も言ってませんでした(笑い)。その後に報道があって「実は契約の最中で、しゃべれなかったんです」と。そのときに、何でベルギーなの?イタリアじゃないのか、と聞きまして「チームと監督が求めているスタイルに自分がフィットすると感じて、使ってもらえるプランも明確だった」とのことでした。

 ――久保のイタリア好きは有名だ

 松野下氏:そのステップとして「ベルギーを選んでいる」と言っていました。それに最初のころ(海外移籍当初)は、言葉を覚えるために「イタリア人の彼女をつくる」とか、調子こいたことを言っていましたよ(笑い)。でも細かいニュアンスの部分がありますし、裕也(の結婚相手)は日本人のほうがいいのかな。口数も多くないですから。食事の面とか生活の安定とか考えても、いい嫁を見つけてほしいですね。今度会ったら言おうと思っています。

 ――将来は気になる

 松野下氏:教員なのでセカンドキャリアのことを考えてしまうんです。最近は話をしてませんけど、以前は30歳でサッカーをやめたときに、70歳まで何をするの?という話はしました。裕也は「焼き肉屋でもやりますよ」と。僕は、誰がお前みたいなやつの店に食べに来るの?と突っ込んだこともありましたよ。

 ――リオデジャネイロ五輪にはクラブの事情で出られなかった

 松野下氏:「残念だったね」とメールを送りました。裕也は「切り替えて頑張ります」と淡々と言ってましたけど、相当悔しかったと思います。だけど裕也なら這い上がってくれるんじゃないか、そんな感じはしていました。東京五輪はオーバーエージで呼ばれないかなと思っています。

 ――昨年11月からA代表のスタメンに定着

 松野下氏:右サイドでアップダウンを、お前がするの?みたいな(笑い)。でも3月の(W杯アジア最終予選)UAE戦でDF酒井宏樹君(27=マルセイユ)から出たボールを右足で合わせ、ニアサイドをぶち抜いたシーンなんかは、まさに裕也らしい。おそらく、あそこを狙っていましたね。

 ――今後の期待

 松野下氏:ロシアW杯に行けるのであれば、試合に出て結果を残してもらいたい。山口県みたいな片田舎でも本人が努力をすれば、代表で上り詰められるのを体現してほしいですね。地元でやっている子にも夢を与えられると思います。

最終更新:7/6(木) 14:02
東スポWeb